「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
東日本大震災13年
高橋 咲良
(2024/03/25)
東日本大震災の発生から13年となりました。
震災により亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。
今年は能登半島地震が発生し、変わり果てた能登の様子や、心の痛むニュースが連日報じられ、もしかしたら、いつもよりも鮮明に、あの日を思い出されたかもしれません。
そうした中で、東日本大震災の教訓が生かされたという話を、ニュースなどで見聞きすると、伝え続ける大切さ、学び続ける大切さを改めて感じます。
今月9日、女川町出身の絵本作家・神田瑞季さんの作品展が、ふるさと女川町で始まり、その取材に伺いました。
神田さんは、2021年から3月11日に合わせて女川町で作品展を開いていて、今年で4回目を迎えました。
今回のテーマは「桜」(写真がその作品です。)
桜と言うと、ワクワクするようなイメージが私はあるのですが、この作品は「切なさと希望が併存する作品」と神田さんは仰っていました。たしかに、桜の上に広がる空は灰色に曇っていますし、どこか落ち着きのある作品です。
この作品の製作途中に、能登半島地震が発生したことなどから、明るいだけではない、影の部分も表現したそうです。
神田さんの作品は多彩な色使いが1つ特徴だと思いますが、今回は使う色も絞りました。「その方が1人1人に寄り添える気がする」そこには、神田さんの意図がありました。
神田さんはこれからも、3月11日に花を供えるように色を添えていきたいと話されていて、自分らしい方法で故郷に寄り添い、震災について考え続ける神田さんを見て、私自身が出来ることを改めて考える取材でもありました。
「テレビを通して、より多くの方々に伝えること」これが私が出来ること、そして使命だと思います。
続いては、伊藤アナです!