「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

春と言えば!
堤 勇高
(2024/04/12)


春が旬の食べ物はとても多いですが、私としてはタケノコに特別な思い入れがあります。

子どもの頃、春になると毎年タケノコ掘りに行っていました。地域の集まりがあり、その中の一人が持っている土地の竹林で毎年行われていたイベントです。竹林の中を、足元をよく見ながら歩き回っていた風景はよく覚えています。

タケノコを掘る作業自体は非常に簡単でした。地面から頭を出しているタケノコを探し、その周りを小さなスコップで掘っていきます。タケノコのほぼ根本まで見えた段階で大きなシャベルを使い、てこの原理で掘り出して一丁上がりといった具合です。

子どもの頃の私は、毎年とにかく大きなタケノコを探していました。参加した人の中で「一番大きなタケノコを掘った人」をとにかく目指していました。

毎年毎年タケノコの大きさを求め続けた結果、最終的に根元の方は緑になった「ほぼ竹」状態のタケノコを持ち帰っていました。
そんな状態のタケノコは当然可食部が少なく、食べられるのは先っぽの方だけ。料理に使える大きさで言うとむしろ普通のタケノコより小さいくらいでした。

子どもの頃の私はそれでも「一番大きなタケノコをとった」ことに満足していました。大人になった今なら、生えたばかりのタケノコの方が可食部の大きさも味も優れているとわかるのですが……。

掘ったばかりのタケノコを食べる機会は幼少期以来しばらくありませんが、そんな思い出も込みで、今でもタケノコは大好きです。

写真は春らしく桜です。西公園で撮ったものですが、かなり多くの花見客で非常に盛り上がっていました。欲を言えば天気がもう少し良ければ……と思いますが。

次は高橋アナウンサーです。

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