「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
昭和
佐藤 拓雄
(2024/05/09)
いわゆる「昭和ひとケタ」生まれの私の父が、90歳を迎え、先日家族全員で「卒寿」を祝いました。
私を含め父の息子3人とその家族、つまりは皆、父の作った家族です。
全員集合したのは、いつ以来か分からないくらい久しぶりで、父も終始嬉しそうでした。
父が健康で、その卒寿を祝えるということ自体、ありがたい、幸せなことだとしみじみ思います。
身内自慢になってしまいますが、父は、おそらく平均的な90歳と比べて、はるかに元気で、漠然とイメージする「90歳の人」とは、よい意味で程遠いです。
母が亡くなり、独り暮らしになってから十数年経ちますが、ずっと三食自炊し、適度なウォーキングをし、日々俳句を作って、心身ともに健康を保っています。
お酒も相変わらず飲めますし、近所に住んでいるので、一緒に飲めるのは、私にとっても幸せなことです。
好奇心も衰え知らずで、お菓子をはじめ新しい料理に次々と挑戦したり、パソコン、スマホを使いこなして、自身の一句に写真と雑感を添えたハガキ通信を作ったり。
タブレットで動画を楽しむのも日課になっているようで、少し前ですが、反田恭平が2位に入ったショパン国際コンクールの生配信も全て見たとか。(その流れで、去年は2人で反田恭平のリサイタルに行きました。)
自分がこういう年の取り方をできるか、全く自信がありませんが、父には、尊敬の念ばかり。
そして、「健康寿命」を保って、いつまでも元気でいてほしいと、心から願っています。
父が、卒寿祝いのお返しにと用意してくれていたのが、【写真】のバウムクーヘン。自身の90年の「年輪」になぞらえたものだそうです。
父の「年輪」を思いながら、美味しくいただきました。
・・・あ、これは父の手作りではありません(笑)
明日は、西ノ入アナウンサーです。