「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
言葉にまつわる話
金澤 聡
(2024/05/27)
言葉に関わる仕事をしていますが、
うまくいった回数より、失敗した数の方が断然多いです。
若いときは、
失敗に拘泥しすぎてはいけないと分かっていても、
なかなか払拭できず、落ち込んでしまい、モチベーションが低下して、
また失敗してしまうという負のスパイラルに陥っていたわけです。
そんな自分を見かねて、
ある大先輩がこんな言葉をかけてくれたのを覚えています。
「失敗したらまず報告して謝ること」
「失敗した理由を考えて、同じような失敗を繰り返さないようにすること」
そして、
「それでも失敗したら、深く謝りなさい!」
こっちはこっちで謝罪のスパイラルですが、
言葉で助けられたことも多々あるわけです。
写真は、仙台市内のとある名店のお寿司屋さんのにぎり1人前。
ルーキーだったころ、このお寿司のリポートを担当しました。
一口食べての私の感想。
「いや~、おいしい! 実にうまい!」
これしか言えず、やらかしてしまったと猛省しました。
帰社するなり、大先輩のところに「報告」と「謝罪」へ。
すると、
「うまいものは、うまいんだから、『うまい』っていうしかないよな!」
落ち込んでいる私をフォローしてくれたのか、本音なのか、
真意は分かりませんが、
言葉によって救われたのは間違いありません。
次は、飯田アナウンサーです。