「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

文系?理系?
西ノ入 菜月
(2024/08/19)


私も完全なる文系です。大変お恥ずかしいのですが、理数系の教科は本当に苦手でして…。
数U、B 、物理の範囲になる"前"までは、楽しく勉強できていたんです。

ただ、上記範囲から顔文字で使われるような記号、覚えきれない公式、法則などが溢れはじめ、もうお手上げ。
授業中はなるべく当てられないように、先生と目を合わせず必死に息を潜めていましたし(先生本当にすみません)、「動く"点P"」に関しては「なぜ動く?お願いだから止まってくれないかな…」と、点Pは何も悪くないのに苛立ちを感じてしまったりと、全くお話しにならなかった記憶があります…。

一方、2つ年上の兄はその理数系が大の得意。「理数教科は答えが決まっているから好きなんだよね」と、爽やかな風を吹かせながら言っていたのをよく覚えています。きょうだいなのになぜこんなにも違うのか…。

社会人になり、もうこれで本格的な理数分野と対峙することは無くなるかな?と思っておりましたが、取材で触れる機会が割と多くありまして。

最近では、仙台市で運用が始まった"世界最先端"の放射光施設「ナノテラス」の企画ニュースを担当するにあたり、本格的な科学分野を取材することになりました。写真はその時のものです。

しかも、これまでただ問題を解いて終了だったのに対し、今度は自分が理解するだけではなく、視聴者のみなさんにわかりやすく説明しなくてはならないという、はるかに高い壁が待ち受けていたのです…!

ということで、取材でお世話になった研究者の方々に、施設の仕組みや、放射光が発生するメカニズム、得られる効果などのお話をたくさん伺い、なんとか原稿を書きあげることができました。ご教示いただいた皆様、本当にありがとうございました…。

取材中、研究者の方は「この放射光を使って調べたものが、今後の日本・世界の技術革新に繋がるかもしれない。より生活が豊かになるかもしれないんです!」と希望に満ち溢れた表情でお話しになりました。

その姿を見て、この分野は未来を変える無限の可能性を秘めているんだと感動し、もっと知りたい!と、さらに興味を持つようにもなりました。

得意・不得意は誰しもありますが、どの分野も魅力的で素晴らしさに溢れている…。大人になってやっとわかりました。それを知れたことも含め、貴重な取材でした!

明日は伊藤アナウンサーです。

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