「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

東日本大震災14年
下山 由城
(2025/03/18)


サッカーJリーグは2025年のシーズンがすでに始まっています。ベガルタ仙台は、ホーム戦を「キューアンドエースタジアムみやぎ(宮城スタジアム)」でしばらく行うことになっています。いつもの「ユアテックスタジアム仙台」が芝の張り替え工事のために、6月末頃まで使用できないからです。

ベガルタのホーム開幕戦は2対0と見事な勝利を収めました。個人的にも実は初めてスタジアムの中に足を運び試合を実況しました。シーズン最初の試合ならではの独特の高揚感と、いつものスポーツらしい活気にあふれた空気を感じながら、放送席に座っていました。

この宮城スタジアムも、東日本大震災では屋根が破損するなど被害を受けました。およそ1年で改修工事は完了して、その後は東京オリンピック・パラリンピックの会場の1つにもなるなどしましたが、再び大きな地震によって利用ができなくなります。2022年3月に福島県沖を震源として発生した地震は、最大震度6強を観測しました。私も仙台市の自宅にいて、深夜の大きな地震にかなりの恐怖を感じたのをよく覚えています。この地震でスタジアムは観客席の2階およそ50メートルがたわむなどの被害が出たとのことです。そこから復旧工事にはかなりの時間がかかり、利用再開となったのは先月に入ってからとなりました。

スポーツに限りませんが、災害が起きて施設に被害が出てしまった場合は、普通にイベントは行えなくなりますし、そもそも日常に異変が起きます。地震だけではなく、最近ではコロナ禍でも同じように日常がなくなりました。それぞれの力だけではどうしようもない部分もありますが、平穏な日々の尊さを改めて感じ考えることも大切だと思います。そして未来のために何ができるのか、私自身もしっかり考えて進んでいきたいです。


次は金澤アナウンサーです。

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