「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
今年の夏の思い出
飯田 菜奈
(2025/09/10)
夏が好きなので、夏が終わってほしくない気持ちで毎日過ごしています。サンダルもまだ履いています!暑い日が多かった今年の夏、9月に入っても厳しい残暑が続いていますので、皆様どうぞご自愛ください。
今年の夏は、「あらあらかしこ」で映画2作品のインタビューを担当しました。8月15日から公開された『雪風』と9月16日から公開される『宝島』です。
『雪風』
雪風という駆逐艦が、どういう役目を担っていたか、この映画を観るとよく理解できます。戦争映画ではありますが、ヒューマンドラマ要素が色濃く印象に残りました。
最前線で戦う人1人1人に、仲間がいて、無事を願い待っている家族がいる。そんな人と人とのつながりは、今の私たちと変わりません。常に死を覚悟しながら戦っていた先人たちのことを思うと胸が締め付けられました。個人的には、雪風艦長役を演じられた竹野内さんがまさにハマリ役だと感じました。冷静沈着の判断、リーダーシップ、たたずまい、強い心、仲間思いの性格…。竹野内さん演じる寺澤艦長だからこそ、藤本さん演じる砲術長を含め、乗組員の皆さんのチームワークが素晴らしかったのだと、心から思いました。(写真左:藤本隆宏さん 写真右:竹野内豊さん)
『宝島』
一足早く作品を見させていただき、一番強く思ったのは、自分も、プライドを持って力強く生きなくてはいけないということ。"うちなんちゅ"の皆さんに教わりました。今でこそ沖縄は、綺麗な海や温暖な気候、雄大な自然が人気の観光地。しかし、戦後1972年まではアメリカの統治下にあったという現実。日々の生活をアメリカに支配されながらも、日本人として、"うちなんちゅ"としてのプライドを捨てずに、あらがっていた生き方。その熱い思い、不屈の精神が、この映画からものすごい熱量で伝わってきました。こんなにも、次から次へと心が苦しくなるような出来事が起きていたのかと、映像を通して体感しました。同じ日本である沖縄へ足を踏み入れるときの心持ちが変わる作品です…。
9月13日のあらかしで、主演の妻夫木聡さん、監督の大友啓史監督にインタビューした様子を放送予定ですので、ぜひご覧ください!
戦後80年という節目に、映画を通して、戦争は二度と繰り返してはいけないという強いメッセージを受け取り、考えさせられました。アナウンサーとして、今度はそのメッセージを広めていかなくてはいけないと思っています。
続いては西ノ入アナです。