「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

秋といえば…
佐藤 拓雄
(2025/09/30)


この秋は、すでに4回くらいサンマが我が家の食卓に上がりました。
ここ数年では考えられないくらいの頻度です。もちろん、豊漁で価格が安いから。
去年までは、もはや高級魚の部類になってしまうのかと残念に思っていましたが、今年は違います。
サンマはやはりおいしいですね。

逆に心配なのが、カツオ。
気仙沼市の水揚げ日本一が、今年途切れてしまうことがかなり現実味を帯びてきました。
震災の発生した2011年も、壊滅的な被害を受けた魚市場を何とか復旧させて日本一を達成。気仙沼のみならず、仙台に住む私も、大いに勇気づけられたことを忘れられません。
ただ、先日の会見で、気仙沼市長も言っていたように、自然相手なので仕方ないことだとは思います。

それにしても、サンマにしても、カツオにしても、はたまたウナギにしても、不漁になる度に出てくるのは、温暖化だとか海水温上昇だとか、いろいろな外的要因はありつつ、結局実際の生態は分からないことも多い、という話。
それを解明してどうとか、ということよりも、自然の恵みをいただいていること、当たり前ではないことを毎回感じさせられます。コメもそうですね。
かと言って、ありがたいという感謝の気持ちだけではお腹はいっぱいにならないので、そこが人間の弱いところ。人間の中でも、食べ物を一切生産しない部類に入っている私としては、なんとも歯がゆいところです。


明日は、下山アナウンサーです。下山さんは、秋もお酒が中心でしょうか(笑)

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