「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
雪といえば
佐藤 拓雄
(2008/01/29)
先日、東京の丸ビルで「奇跡のマンモス『リューバ』展」を見てきました。実物の写真撮影は禁止なので、入り口でパチリと一枚。開場直後から行列ができていました。
展示されているのは、雪と氷に閉ざされたシベリアの永久凍土から、ほぼ完全な形で発見された、マンモスの体です。およそ3万7千年前のものといいます。あまりに長すぎて、実感できないほどの時間です。「リューバ」と名づけられたそのマンモスは、生後約6ヶ月ということで、体長は120cmと大きくはありませんが、左半身を下にして横たわる姿は、ついさっきまで生きていたかのように思えるほど。足には体毛が残っていました。目は穏やかに閉じられており、眠っているだけのようにさえ見えます。目の前にすると、リューバが、3万7千年前から、突然時空を超えて現代にやってきたかのような、不思議な気持ちにとらわれました。
奇跡的な大発見ですが、このリューバが発見されたのは、シベリアの永久凍土が融け始めているからだといいます。実に皮肉なことで、地球温暖化の影響のようなのです。
永久凍土が、「永久」ではなくなってきている今の地球に、絶滅したマンモスが、雪と氷の中から姿を現した。この事実は重いなあと感じました。
次は、出射アナウンサー。「ユカ」さんの大好きな「ユキ」の話だそうです。