「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
雪といえば
寺田 早輪子
(2008/02/01)
雪といえば思い出すのが、青森の冬。私は2005年までの5年間、青森のテレビ局で働いていました。
入社して初めて迎えた冬。福島県浜通り生まれで、雪にほとんど触れたことのない私は、その降雪量に面食らいました。
風が強い雪の日には、目に雪が入ってきて、前を見て、歩けないほど。私は青森で『後ろ向きに登校する小学生たち』を初めて見ました。
極めつけは、朝ニュース担当時の早出出社。夜中、除雪車により、車道の雪はこんもりと歩道によせられます。午前4時。その歩道を歩いて会社へ。スノーボードでもしに行くようなブーツを履き、ひざから下は雪に埋もれ、…そう、獣道を作りながらの出社。
雪が降る土地ならではの体験でしたが、雪がもたらす恵みも数え切れないほどありました。
常に雪があると、湿度が高い。つまり、お肌ツルツル。乾燥肌の私も、青森では乾燥知らず。
そして、ベランダに、ビールをケースごとを出しっぱなしにしておくと、積もった雪が良い具合に冷やしてくれるのです。冷蔵庫で冷やしたビールとは全く違う、きめ細かな泡。凍りそうで凍っていない、あのギリギリまで冷えたビールの美味さは…、もう!
…あー、青森でビールが飲みたい。
続いては…、お酒が苦手で、宴会では、ご自分の分のビールを私にくださる金澤アナです。