「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
私のひとり暮らし
寺田 早輪子
(2008/04/15)
新人アナの広瀬さんは、毎日、体操着のような半袖シャツで、発声練習に勤しんでおります。皆様、応援、よろしくお願いいたします!
さて、私の初めての一人暮らしは、「青森」でスタートしました。
3月末、引っ越し当日は、猛吹雪。
車もなかったため、夜、徒歩で灯油を買いに行き、凍った横断歩道で、ズルっと転倒。
朝、顔を洗おうと、水道の蛇口をひねったら、水が出ない…。東北地方でもごく南部の生まれの私は、「水道管凍結」、「水抜き」という言葉の存在を、青森で初めて知りました。
夜、氷点下4度を下回ることも多い青森では、街中に銭湯が多い。「水道管が凍って、お風呂が沸かせなくなった人たちが入りに行くから、銭湯が多いのだ」と聞いたことがあります。
「銭湯」に行くようになったのも、だから、青森で一人暮らしをしてからでした。
「神田川」という唄でしか知らなかった銭湯。タオルを持って、シャンプーを持って、痛いくらいの寒さの中、行くのです。銭湯に。ひとりで。
青森市内では温泉も沸いているため、湯船には、ただのお湯ではなく、温泉が並々と…!走り回る、孫。洗い場に寝そべる、おばあちゃん。家族連れが多く来ていて、生活の一部に銭湯がとけこんでいる様子がうかがえました。一人暮らしを始めたばかりの私にとって、銭湯での光景は、心が温かくなり、一方で、ホームシックになってしまうものでした。
一人暮らしをして、初めて沁みる「家族の温かさ」。今年、一人暮らしも10年目。猛吹雪でなくとも、水道管は凍らなくても、離れて暮らす家族を思う気持ちは変わりません。
続いては…、写真に一緒に写っている早坂アナです。
仲良しすぎて、スカートまでお揃いになっちゃった!