「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

子ども時代の宝物
金澤 聡
(2008/05/02)


私の宝物は『図鑑』です。
子ども時代は決して宝物とは思えなかったのですが、いまとなって思えば宝物かもしれません。

小さい頃、誕生日やクリスマスのプレゼントと言えば、我が家では『図鑑』でした。
『昆虫の図鑑』、『植物の図鑑』、『宇宙の図鑑』、『鉄道の図鑑』、『飛行機の図鑑』などなど。
当時は"超合金"のおもちゃが欲しくて欲しくてたまりませんでしたが、親は絶対買い与えてはくれませんでした。
記念日には必ず『図鑑』でした。
子どもは親を選べない、子供心の分からない親のところに生まれてきてしまったなぁ、なんてため息まじりに思ったりしたこともありましたが、子供心は移ろいやすいものでありまして、結構『図鑑』で楽しんでいました。
暇ができると兄と一緒に『図鑑』を見て「あれがカッコイイ!乗りたい!」と楽しい空想の世界に浸ったり、虫を捕まえてきては名前を調べたり、宇宙の神秘に驚いたりしていました。
実は、楽しみながら勉強していたと今になって思っています。もしかしたら、それが親の狙いだったかもしれず、結局、子供心を手のひらで転がされていたのかもしれませんが…。

いまでも『図鑑』は実家にあります。開くと相当汚れています。
"超合金"だったらこんなに長く付き合えたかどうか分かりませんが、
色々なことを教えてくれていた『図鑑』がいまでも宝物として残っています。


次回は林アナウンサーの宝物です!


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