「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
みどりと言えば
(2008/05/22)
『日本って汚いね』と言われたらどう感じますか?
多くの方がひとまずカチンとくるはずです。
この言葉はなんと2歳半の幼児・広瀬修一が発したものでした!
私は生後3ヶ月で、父の仕事の関係上インドネシアに住むことになりました。
熱帯性気候のインドネシアは一年中緑に覆われています。
首都ジャカルタにある私の家の周りも緑が豊富でした(ちなみにジャカルタはジャングルではなくちゃんとした都市です)
父の会社のジャカルタ駐在員は一つの土地にまとまって住んでいました。
と言っても集合住宅ではなく、広い芝生の中にそれぞれの家が10mほど離れて点在しています。
隣り合う家同士の土地に境目はありませんが、立ち並ぶ木々が柵の役目を果たしていました。
イメージしにくいですが、とりあえず家の周りは緑が豊かだったと言いたいわけです(^o^;
そんな環境で育った私が2歳半になり日本に帰ってきた時のこと。
一家を乗せた飛行機が早春3月の空から降り立った瞬間、日本を知らない幼児は冒頭の言葉を言い放ったのです!
なぜか!?
3月の日本には緑がなかったからです!
草木が枯れた一面に広がる茶色の風景はインドネシアから来た子供には衝撃的だったのでしょう。
育った環境が与える影響の大きさを実感できる経験でした。
ところでわずか2歳半の幼児がそう感じたということは、もしかしたら人間の"本能"に「緑色はよい色」とインプットされているのではないでしょうか?
本能でそう感じるということは緑色には鎮静効果など人体にダイレクトに及ぼす何かしらのよい影響があるのだと思います。
事実、緑色は目に優しいとよく聞きます。
そういえば最近なんとなく選んで買ったアロマランプの色も緑色でしたし(^o^)
きっと他の色も気付かぬうちに人に大きな影響を与えているはずです。
さて、仙台の街並みを見渡すと通りには必ず大きな木々があります。
仙台は誰が見てもその緑の美しさに癒される都市なのです。
それがインドネシアから来た赤ちゃんだとしても。
まだまだ慌しい新社会人生活ですが、これからますます色濃くなる杜の都で、少しでもゆったりとした心持ちを持って過ごしていきたいです。
次は林さん♪生物学科出身の林さんが「みどり」と聞いて連想するものは…