「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

怖い話

(2008/08/21)


「まんじゅう怖い」これは怖い話ですね。でもこの「怖い」は、「好き」ということ。若いもんが集まって、お前の怖いものは?嫌いなものは?何だという話になった。
「俺は蛇が大嫌い。長いものは鰻もどじょうもミミズも嫌い。だから褌も締めねえ」(いまどき、普段にふんどし締めている人はいないでしょ)
俺は、蟻だ、蜘蛛だ、蛙だ、ナメクジだ、馬だと言い出す奴まで出た。
「松つあんは?」「実は、まんじゅう」
「あいつ、嫌な奴だから、懲らしめてやろう」と唐饅頭、葛饅頭、蕎麦饅頭、栗饅頭、中華饅頭を揃え、枕元へ。ひょいと覘いてみると、「いや~助けて」とパクリ、パクリ。まんじゅうを袂にも入れている。
「とんでもねえ野郎め」「おまえ本当に怖いのはなんだ?」
「今度は苦いお茶が怖い」という落語のサゲです。
本当に怖い話ですね。

昨日の佐藤拓雄アナの「すっ飛ばし」話も怖いですね。夢で良かった。
実は、ここだけの話ですが、どこだけなの?私は実際の「すっ飛ばし」を経験しています。怖いなんていうものではありませんでした。今でも夢にまで出ます。夢ではなかったのですよ。ここが怖いのです。誠に申し訳ありません。

「真景累ヶ淵」{しんけいかさねがふち}と読みます。日本の怪談は、洋の怪談ですとか、外国ホラー映画とは違って、じわじわ・・・・・ぞっと・・・・・くるようなところがあります。怖さの種類のようなものが違うのです。そうそう、この噺は落語の祖・三遊亭円朝の処女作といわれています。とにかく、長い噺です。怪談噺です。歌舞伎でも上演されています。歌舞伎ですと十三場くらいあると思います。落語ですと、その中から「豊志賀の死」という噺がよく上演されます。豊志賀、新吉、お久という三人の男女の人間模様が描かれています。これを題材にした映画が「怪談」(2007年)です。

怖さを求めるのではなく、江戸情緒を味わいたいが、
そんなもんじゃ、許してくれない作品でした。

あすは、早坂お久アナのお出ましです。怖いですね。
やめましょう。

あすは、早坂牧子アナです。

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