「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

怖い話
佐藤 拓雄
(2008/08/20)


写真は、ドラマ「ちゅらさん」ロケ地シリーズ、小浜島の「シュガーロード」。ドラマでは通学路になっていた道です。「怖い話」とは全く関係ありません。あしからず。

さて、10年くらい前、夕方の「スーパーニュース」でサブキャスターをしていた時のことです。
当時は、日中は記者の一員として、記者クラブを拠点に取材活動をし、夕方は放送ギリギリの5時半頃会社に戻ってスーパーニュースに出る、という毎日でした。
ある日、いつものようにギリギリに記者クラブから戻ろうとしてタクシーに乗っていました。ふと時計を見ると、え?!6時25分?!とっくに放送の始まっている時間ではありませんか!
「運転手さん、急いでくださいっ!!!!」
通用口から全力疾走でニュースセンターへ。見ると、ライトがついて、メインキャスターの柴山さんがニュースを読んでいます。当時の茂ヶ崎のニュースセンターは、オフィス部分と直結していたので、放送中の様子が後ろからよく見えるのです。
ああ・・・とうとうやっちまった・・・遅刻です。というか、放送の「すっ飛ばし」です。どうしよう、このままスタジオに行ったほうがいいのか。いや、しかし、原稿はどこだ、こんなに汗だくでは出られないか、息も上がってる、などと瞬時に色々なことが頭を駆けめぐります。
うーん、それにしても、なんであんなにスタジオが遠いんだ?そんなに広くないはずなのに、柴山さんの後姿がやけに小さく見えます。おかしいぞ?それに歩いても歩いても、前に進まないじゃないか?あれ?もう6時45分?なんでそんなに時間が進んでいるんだ?
うーん、うーん・・・

というところで、ハッと目が覚めます。
今でも、何度も見る、この怖ーーーーーい夢。

アナウンサーとして、「すっ飛ばし」ほど恐ろしいものはありません。
僕自身は、現実に「すっ飛ばし」をしたことはありませんが、これからも、この怖い夢を何度も見るんだろうなあ。

次回は、浅見さん。まさか「まんじゅう怖い」ではないと思いますが・・・

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