「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ

私のイチおし・映画編

(2008/10/28)


寺田さんからバトンタッチ!
私は自宅でDVDを見るパターンが多いのですが、一番最近に映画館で見た「容疑者Xの献身」、素晴らしかったです!私にとって今年一番の映画でした。
変人ガリレオ役の福山さんも素敵ですが、何より天才数学者役の堤真一さんの演技に心動かされました…是非まだ見ていないという方は映画館へ★
(写真は劇団四季の美女と野獣を見に行ったときのものです)

さてさて、イギリス小説が好きで英文科に進んだ私のイチオシ映画は『ある晴れた日に』(1995年)です。これは英国作家、J・オースティンの小説を基に映画化したもので小説を読んだことのある方も多いのではないでしょうか?
物語は、分別を重んじ恋心を抑える姉と感情のままに思いをぶつける妹マリアンヌ。19世紀イギリスの田園を舞台に、対照的な姉妹が「あの人が気になる、好きだ、嫌いだ」と、まあいわゆる恋愛模様を繰り広げるわけです。
特に当時は中流階級の女性たちは、いかに裕福な男性を捕まえるかで人生がきまる時代だったので、こうしたテーマを扱った映画は沢山あるのですが何より面白いな~と感心するのはその脚本力。

正直、大した事件も事故も起きませんが「え~つまらない!」と思うなかれ。劇的な大事件は全くない代わりに、人物描写やその気持ちの移り変わりがつぶさに伝わってきて、一気にエンディングまで見せる力があるんです。
本筋に関係ない場面も演出に凝っていて、例えば、次女に男性が突然たずねてくるシーンでは、化粧品がないからと頬をバチバチぶってもらい赤くして頬紅代わりにし、自ら唇を何度もかみ締めて綺麗に見せようとする。涙目になりながら(きっとひりひりしているだろうに…)男性とご対面。(当時はこうしてキレイに見せる場面もあったとか…)
本当にシーン毎のちょっとしたこだわりや、丁寧なカメラワークに作品に対する製作者の思いを感じられます。

ちなみに、長女とヒュー・グラントの爽やかな恋愛も◎ですが、個人的には次女に夢中な中年大佐を「ハリー・ポッター」のスネイプ先生役アラン・リックマンが演じている点にも注目していただきたいです。

秋の夜長、英国紅茶などを片手にご覧になってはいかがでしょうか。ゆったりした気分になるかと…
お次は同期、「牧子お姉さん」こと早坂アナです♪

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