「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
私のイチおし・読書編
(2008/11/13)
通勤途中、犬の散歩をしている方とすれ違うと思わずワンちゃんに目をやってしまうんですよね。嬉しそうに歩く様子に、表情は自然と緩み、心が癒されます。犬、好きです、板垣です。
さて僕の場合、読者を裏切ってくれる作家が好きです。要はミステリー、推理小説のジャンルになってくるわけですが。先が気になって気になって仕方がなく、みるみるページは減っていく。そして最後には大どんでん返しが待っていて、いくら自分が思考回路を巡らせ、どう結末を予想してもその上を越されてしまう。そんな、裏切りを望んでいます。「うわ~そう来たか~やられた~」と騙されたいんです。
イチ押しは、やっぱり伊坂幸太郎さん。あまりにも有名ですが、フィクションの中にも妙にリアリティがあって、のめり込んでしまうんですよね。それに仙台に来てからは舞台について考えるのも楽しみの1つ。仙台在住の伊坂さん、作品の舞台が仙台であることが多く、読みながら『このお店はどこをモチーフにしているんだろう?』などと勝手に想像を巡らせています。
映画にもなった『陽気なギャングが地球を回す』『アヒルと鴨のコインロッカー』、直木賞候補にもなった『重力ピエロ』『砂漠』。何度裏切られたことか。写真は中でも好きな作品『グラスホッパー』。主人公を含む登場人物の3人が、代わり代わり、一人称で物語を語っていくのが特徴的です。終始衝撃の連続、息つく間を与えず、一気に読みきってしまいますよ。もう1冊手に持っているのは漫画版です。最近漫画化されたのです。併せて、オススメです。裏切られたい方、是非伊坂ワールドに足を踏み入れてみてください。
さて次は大御所、浅見アナです。浅見さん、お願いします。