「アナ・ログ」
アナウンサーリレーエッセイ
寒い日のお仕事
(2009/01/20)
写真は毎年この時期に行われる、フジテレビ主催の『系列スポーツアナウンサー研修』での1枚。左から関西テレビ掘田アナ、私、テレビ新広島深井アナ、フジテレビ小穴アナ。去年に引き続き同期4人揃うことができました。
さて年が明けてから寒い日が続いていますね。温かい布団がいつまでも恋しくなります。新テーマはそんな『寒い日のお仕事』。刺すような冷たい風、しんしんと降る雪の中、寒さに耐え仕事をしたエピソードを語って参ります。と書いておきながら、トップながら恐縮なのですが、私、特筆するような寒い日の仕事がございません。寒い日はあったんでしょうが、記憶に残る程寒い中で仕事はなかったかと。ただ天候ではなく、体が寒い日の仕事ならばあります。
1年目の冬に、ウィルス性胃腸炎にかかったことがありました。夜に突如寝られなくなる程の腹痛に苛まれ、と思えば激しい便意と吐気が沸き起こり、トイレに直行、大惨事。30分の格闘の末、体の水分という水分が全て排出されてしまいました。
大変だったのはその後です。一難去ってまた一難、今度は身凍えするほどの寒気が襲ってきたのです。それは布団で2重3重にくるんでも震えが止まらない程。ダンゴムシのように体を丸めながら何とか朝を迎えるも、その日はスーパーニュースのスポーツコーナー担当。会社に行かなければなりません。熱は40℃を超え、歩くのもままならない状態でした。が、新人が休むわけにもいかず、休日の金澤先輩に助けを求めるわけにもいかず。肌着に長袖Tシャツ、その上にYシャツ、セーター、ジャケット、コートとフル装備で向かいました。それでも芯からくる寒気。会社でもガタガタと震え、ふらふらで、もう気迫だけでニュースをお伝えしました。あとで見返してみたら、顔はトイレとの格闘でやせ細り土色、睡眠不足と熱で目は虚ろ、明らかに病人、スポーティのかけらもありませんでした。アナウンサーとして失格です。さらにオンエアー後の反省会ではとうとう体力が底をついて眠りに落ちてしまい、大目玉を食らうという始末。今でも思い出したくない醜態、散々な寒い日の仕事です。ちなみに、治った頃に私のデスクの後ろに座っていた先輩が、腹が痛いと言い出しました。この場を借りて謝罪します。原因は多分私です。
皆様も寒さのみならず、ウィルスにもご用心を。
お次は原アナです。きっと寒い日の話をして下さると思います。