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【米ぬかから生まれる再生可能エネルギー!?】 第2回 持続可能な社会はつくれるのか?

2015/07/28 10:00


石油の大量生産が始まったのは1870年代、エジソンが白熱電球を発明した時期(1879年)とあまり変わりません。電気の利用が始まったのもほとんど同じ時期です。その後、石油を燃料とする内燃機関の技術開発(自動車、飛行機、船)が続き、また、新たな用途として化学繊維やプラスチックなどの化成品原料としての需要が加わり、現在に至っています。


石油の大量生産が始まる前、ヒトは何をエネルギー(光、熱、動力)として生活してきたのでしょうか? 


答えは「再生可能エネルギー」です。


太陽熱や風力、水力を使い、草や木を燃やし、動植物の油脂から採取したロウや油を燃やすことで、必要最小限のエネルギーを作り出して生活してきたのです。ただし、その頃は人口もエネルギー需要もとても少ないものでした。


ヒトは、草や木、動植物の油脂などのバイオマスよりも、簡単に安くエネルギーを作り出せる化石資源を手に入れ、豊かさや便利さを追求するようになりました。


その結果、多大なエネルギー消費と地球が吸収しきれないほどの大量の二酸化炭素を排出し、温暖化を引き起こしたと考えられます。今更、この需要を再生可能エネルギーだけで補うことは不可能です。


しかし、将来的には、無駄を減らし効率化を図ることでエネルギー消費自体を削減し、同時に技術開発を推進して再生可能エネルギーを作り出すコストを低減させて導入率を高め、両者が上手く釣り合うところで生活していくことが必要となります。


そのような社会が「持続可能な社会」なのです。


専門家による技術開発だけでなく、国民全体でのエネルギー消費量削減への同意や理解が必要です。


次回は「第3回 バイオマスの活用術」です。

配信日程:7月29日(水)午前10時ごろ配信予定