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みんなのゼミ アンケート結果 「同じ一つのチョコでも、本命チョコと義理チョコの価値は50倍以上違う?」

2016/02/12 17:27

みんなのゼミ第3回アンケート 
宮城県のバレンタイン事情 結果報告
「同じ一つのチョコでも、本命チョコと義理チョコの価値は50倍以上違う?」

結果1. 「バレンタイン」は必要…女性で肯定・容認派がやや上回る
最初に、「あなたにとってバレンタインデーは必要ですか」という問いに対して、1. 絶対必要 と2. あってもよい とする、いわゆる「肯定・容認派」は女性で52.5%、男性で44.8%と女性のほうがやや多くなっています。

逆に、4. 無くても良い と5. すぐになくなってほしい とするいわゆる「否定・拒絶派」は男女とも3割台でしたは、こちらのほうは男性のほうがやや高くなっています。

チョコレートをもらう側の男性のほうに否定派がやや多く、贈る側の女性のほうに肯定派がやや多いという、一見すると不思議な結果になっています。やはり、バレンタインデーは女性のためのイベントということでしょうか。



結果2. 男性回答…やっぱりほしいチョコレート
チョコレートをもらう側の男性に聞いたところ、「本命チョコがほしい」という素直?な回答が17%であるのに加え、5人に1人の20%あまりの人は「たとえ義理チョコでももらいたい」と必死!?の回答。

逆に「義理チョコならむしろいらない」という潔い?回答は3%にすぎませんでした。なんだかんだと言っても、期待してしまう男性の心のうちが出ているようです。

なお、「家族だけで十分」というつつましい回答が23.5%もありました。



結果3. 女性回答…本命VS義理の重みの違いを数字で表すと?

次に、女性にいわゆる「本命」チョコレートは何人分用意するのかを尋ねました。
まず67.8%の女性がチョコを用意すると答えています。そのうち、9割あまりの女性が「本命」らしく、用意するのは1名分と回答しています。

このため、「本命」チョコの平均用意人数は1.4人分で、「大本命」の1人か、もうひとり程度の人にチョコを用意しているようです。しかし、中には10名分以上のチョコを用意するという総攻撃体制?の女子もおいででした。

この本命チョコを用意するための総額予算は1000円から3000円までが一番多く、女性1人当たりでの本命チョコの平均予算額は2,536円でした。先ほど平均1.4人分を準備することから考え合わせると、本命チョコの男性1人分予算は1800円ぐらい円ということになると思われます。

一方、いわゆる「義理」チョコのほうは、社会的なお付き合い(これを義理というわけですが…)もあって、80%近くの女性が用意すると答えています。これは、本命チョコよりも高い数字になっています。しかも、本命チョコは1名かせいぜい2名以内でしたが、こちらの義理チョコのほうは平均で7.1人分とかなり多くなっています。中には30人分以上の義理チョコを用意するという義理堅い?女性もおいででした。

用意するという女性の比率も相手の人数も本命よりも大きな義理チョコですが、女性一人当たりが用意する義理チョコの平均予算総額は、やはり本命より1000円以上も安く、1,463円でした。

総額が安くなり贈る人数も増えるので、義理チョコをもらう男性一人当たりの予算は200円あまりと本命チョコのなんとの1/9になってしまっています。

そこで、経済学的観点から本命チョコ1枚と義理チョコ1枚の価値を計算し、その重みを比較してみることにしましょう。まず、本命チョコは67.8%の女性しか用意しないのに、義理チョコは79.7%の女性が用意します。このため、義理チョコは本命チョコに対して希少性の観点から、67.8/79.7=0.85倍の価値しかないことになります。さらに、本命チョコは1.4人しかもらえませんが、義理チョコは7.1人ももらえるので、もらえる確率がそれだけ高く、ここでも希少性が低いことになります。

したがって、義理チョコは1.4/7.1=0.197倍の価値しかありません。

そして、金額です。たとえ様々な確率を乗り越えて?義理チョコを手にしたとしても、そのチョコレートの1人分のでの経済的価値は本命1,811円に対して206円ですから、206/1811=0.11倍の価値しかありません。

以上を総合すると、本命チョコ1件の価値を100とすると、義理チョコの価値は計算上100×0.85×0.197×0.11=1.847(およそ54分の1)しかないことになります。



結果4 男の及第点はチョコ3枚?
今度はもらう側の男性に去年のバレンタインデーのチョコの受けとり実績(本命・義理区別せず)をアンケートしました。

まず、全体の6分の1にあたる25名は去年1人の女性からもチョコをもらっていませんでしたので、チョコをもらえなくても心配ありません。

自分の周りにあと6人探せば同じ境遇の男性が見つかるかもしれません。また、社会調査の統計学的見地から言って、バレンタインデーにいい思い出のない人は今回のアンケートに答えなかった可能性がありますので、母集団のチョコゼロの回答者の比率はもっと多いかもしれません。

今回もっとも多い回答は「3人の女性からチョコレートをもらった」とするものでした。

全体平均も2.9人なので、義理も含めて3つぐらい?チョコレートをもらえば男性の平均に達することになります。

ただし、ここでも強者?が存在しており、20人以上の女性からチョコレートをもらったとする羨ましい男性もおられました。



結果5 ホワイトデーのお返し率は8割以上
最後に、昨年1人以上の女性からチョコをもらった男性にたいして、その後ホワイトデー(3月14日にお返しをするとされている日)にもらった人数に対してどれだけお返しをしたかをアンケートしました(本命・義理は区別せず)。

表5はほぼ数字が対角線上に並んでいます。これは、もらった人数とお返しした人数がほぼ相関していることを示します。

ここで、男性がもらったチョコの相手人数に占めるホワイトデーにお返しをした女性の相手人数の比をホワイト返礼率として計算しました。もし、男性がチョコをもらったすべての女性にきちんと返礼したとすると100%となります。

この結果を見ると、全体平均で8割以上の返礼率となっており、男性としても「義理」に対して「義理」を果たしていることがわかります。

ただし、チョコをもらった相手の人数が1人のところを見ると、24人中10人の女性がお返しをもらえなかったことがわかります。

このいわゆる1人区は「本命」比率も高いと考えられる領域なので、男性も軽々にホワイトデーのお返しができず、「ごめんなさい」回答という可能性もあります。

または、ちゃんとお返しをしないので、1人からしかチョコがもらえないという可能性もあるかもしれません。なお、20人以上からチョコをもらったとしていた2人の男性はちゃんと20人以上にお返しをしているようです。おおむね、男性の返礼率は高いことが分かりました。

女性のみなさん、ホワイトデーに期待してもいいかもしれません。


男性のみ回答。*ホワイト返礼率=(ホワイトデーにお返しをした女性の相手人数)÷(自分がもらったチョコの相手人数)(%)。全員に返礼すると100%となる。**返礼率100%以上のサンプルを除外すると、1人のコラムのホワイト返礼率は、54.2%となり、全体の返礼率平均は85.3%となる。


まとめ
今回のみんなのゼミでは、バレンタインデーというイベントでの皆さんの行動に関し、アンケートを使って数字で浮き彫りにしてみました。

アンケートのご協力いただいたみなさんありがとうございました。

そして、本命チョコと義理チョコの経済学的価値の違い54倍!を計算してみました。

このように、普段あまり数字を使ってみたり考えたりしないことを数字で議論してみると、新しい発見や意外な事実に驚かされたりして、経済や社会を見る目が変わってくると思います。