-復興への道 被災地レポート~石巻編~ 「命」を地域で守り、育んでいく
2016/03/02 10:22
みやぎのボランティア市民活動情報誌
「月刊杜の伝言板ゆるる」2015年3月号より〈バックナンバーより掲載〉
復興への道 被災地レポート~石巻編~
「命」を地域で守り、育んでいく=NPO法人ベビースマイル石巻=
NPO法人ベビースマイル石巻は、地域で子どもを安心して出産し、育てることができる「お産と子育てに強いまちづくり」を目指し、2011年5月に任意団体として活動を始めました。
これまでの生活が大きく変わり、精神が不安定になりやすい、妊娠・出産。特に気持ちが沈みやすい産後は、子育ての苦労も重なり「大変さは自分にしか分からない。誰も理解してくれない」と、多くのお母さんが社会からの孤立を感じてしまう時期です。核家族、地域コミュニティの希薄化も関係し、子育てをお母さんが一人で担うケースも少なくありません。
ベビースマイル石巻代表理事・荒木裕美さんも、孤立感を抱え、辛い時期がありました。それを救ってくれたのは、ベビースマイル石巻の前身となる「親子ビクス」との出会いでした。
▲親子ビクス 親子でからだをいっぱいうごかします
子育ての大変さを共有できる場所があることにほっとし、いろいろな考えを聞いて学び、視野が広がったそうです。なにより嬉しかったのは、悩んでいるのは自分だけじゃないと思わせてくれる、当事者のお母さんたちの存在でした。そんな自身の経験もあり、お母さんたちがほっとできる居場所を作りたい、震災で傷ついた親子の心のケアが必要だと感じたことが、現在の活動に繋がっています。
活動の源は、命の大切さ
これまで、サロンやイベント開催、子育てに関する情報提供等、行政や支援団体と協働し、安心できる子育て環境を整備する活動を続けてきました。
2012年4月には、産婦人科医、子育て支援団体、行政の子育て関係者などさまざまなメンバーと結成した「ボンボンカフェプロジェクトチーム」での活動もスタートしました。
プロジェクトの一つとなる「ボンボンカフェ」は、多くの親子が集い、お茶を飲みながら気軽に情報交換ができる場として、仮設集会所で定期的に開催されています。
それらの活動の根底にあるのは、震災を体験し、改めて実感した「命」の大切さです。「自然災害は防ぐことができませんが、人の力で防げることはあります。地域でネットワークが作られ、お互いが見守られる関係であれば、震災時に助け合えたり、子育ての孤立が原因で心配とされる虐待など、命に関わる問題を未然に防ぐことができます。地域全体で命を繋いでいきたい」と話す荒木さん。
「命」は、自分だけでは守りきれない、多くの人によって守られるもの、子育ては地域に密着したものだということを、活動を通して伝えています。
子育てが楽しい地域を目指して
▲親子で賑わうポンポンカフェの様子
2015年2月、ベビースマイル石巻は新しい活動として、妊婦~未就園児親子の子育てひろば「スマイル(仮称)」を開設しました。
乳幼児から未就園児の子ども達が遊べ、親子がゆっくり過ごせる場所です。妊娠中の方や、子育ての相談などをしたい方も気軽に利用できます。
「子育てが楽しそうな石巻に住みたい。もっと子どもを産みたい。そんな風に思ってもらえる地域になったらいいな」と荒木さん。
べビースマイル石巻の活動は、人がいてこそ成り立つ「まちづくり」の原点となっています。
NPO法人ベビースマイル石巻
〒986-0861 石巻市蛇田字新下沼132-2
●TEL:0225-24-8304
●E-mail:ishinomaki@forbabysmile.com
●URL:http://www.forbabysmile.com/
月刊杜の伝言板ゆるる2015年3月号
http://www.yururu.com/?p=892
「月刊杜の伝言板ゆるる」2015年3月号より〈バックナンバーより掲載〉
復興への道 被災地レポート~石巻編~
「命」を地域で守り、育んでいく=NPO法人ベビースマイル石巻=
NPO法人ベビースマイル石巻は、地域で子どもを安心して出産し、育てることができる「お産と子育てに強いまちづくり」を目指し、2011年5月に任意団体として活動を始めました。
これまでの生活が大きく変わり、精神が不安定になりやすい、妊娠・出産。特に気持ちが沈みやすい産後は、子育ての苦労も重なり「大変さは自分にしか分からない。誰も理解してくれない」と、多くのお母さんが社会からの孤立を感じてしまう時期です。核家族、地域コミュニティの希薄化も関係し、子育てをお母さんが一人で担うケースも少なくありません。
ベビースマイル石巻代表理事・荒木裕美さんも、孤立感を抱え、辛い時期がありました。それを救ってくれたのは、ベビースマイル石巻の前身となる「親子ビクス」との出会いでした。
▲親子ビクス 親子でからだをいっぱいうごかします
子育ての大変さを共有できる場所があることにほっとし、いろいろな考えを聞いて学び、視野が広がったそうです。なにより嬉しかったのは、悩んでいるのは自分だけじゃないと思わせてくれる、当事者のお母さんたちの存在でした。そんな自身の経験もあり、お母さんたちがほっとできる居場所を作りたい、震災で傷ついた親子の心のケアが必要だと感じたことが、現在の活動に繋がっています。
活動の源は、命の大切さ
これまで、サロンやイベント開催、子育てに関する情報提供等、行政や支援団体と協働し、安心できる子育て環境を整備する活動を続けてきました。
2012年4月には、産婦人科医、子育て支援団体、行政の子育て関係者などさまざまなメンバーと結成した「ボンボンカフェプロジェクトチーム」での活動もスタートしました。
プロジェクトの一つとなる「ボンボンカフェ」は、多くの親子が集い、お茶を飲みながら気軽に情報交換ができる場として、仮設集会所で定期的に開催されています。
それらの活動の根底にあるのは、震災を体験し、改めて実感した「命」の大切さです。「自然災害は防ぐことができませんが、人の力で防げることはあります。地域でネットワークが作られ、お互いが見守られる関係であれば、震災時に助け合えたり、子育ての孤立が原因で心配とされる虐待など、命に関わる問題を未然に防ぐことができます。地域全体で命を繋いでいきたい」と話す荒木さん。
「命」は、自分だけでは守りきれない、多くの人によって守られるもの、子育ては地域に密着したものだということを、活動を通して伝えています。
子育てが楽しい地域を目指して
▲親子で賑わうポンポンカフェの様子
2015年2月、ベビースマイル石巻は新しい活動として、妊婦~未就園児親子の子育てひろば「スマイル(仮称)」を開設しました。
乳幼児から未就園児の子ども達が遊べ、親子がゆっくり過ごせる場所です。妊娠中の方や、子育ての相談などをしたい方も気軽に利用できます。
「子育てが楽しそうな石巻に住みたい。もっと子どもを産みたい。そんな風に思ってもらえる地域になったらいいな」と荒木さん。
べビースマイル石巻の活動は、人がいてこそ成り立つ「まちづくり」の原点となっています。
NPO法人ベビースマイル石巻
〒986-0861 石巻市蛇田字新下沼132-2
●TEL:0225-24-8304
●E-mail:ishinomaki@forbabysmile.com
●URL:http://www.forbabysmile.com/
月刊杜の伝言板ゆるる2015年3月号
http://www.yururu.com/?p=892