今年は、どんな出会いが待っている?NPOで高校生の夏ボラ体験2016
2016/06/29 10:06
月刊杜の伝言板ゆるる2016年6月号
今年は、どんな出会いが待っている?NPOで高校生の夏ボラ体験2016
平成23年に発生した東日本大震災では、全国から駆け付けた多くのボランティアが活躍しました。
子どもの遊び場や傾聴、見守り支援、お年寄りの移動サービス、復興へのまちづくりなど地域に寄り添った活動を継続し、今では、地域にとって欠かすことができない存在になっています。
今年5月10日現在の宮城県内で活動するNPO法人数は、808団体。震災発生前の平成23年2月から比べると、228もの団体がNPO法人として認証されています。
NPOやボランティアとして活動する団体や人も増え、新聞・テレビでも取り上げられるようになり、以前よりもNPOやボランティアが身近なものになっています。
今でこそ、NPOという文字を見たことがあるという人が多くなっていますが、「NPOで高校生の夏ボラ体験(以下、夏ボラ)」が始まった当時は、まだまだ新聞にNPOの文字が掲載されることはまれで、ボランティアに対する理解も、そしてボランティアとして活動に参加するということも多くありませんでした。
ボランティアって?
それを踏まえ、杜の伝言板ゆるる(以下、ゆるる)は県内の高校生を対象に、NPOやボランティアに出会う場をつくり、体験することでNPOは自分も参加できる、身近な存在なんだ、と気づき、将来地域の活動に参加するきっかけとなるよう、平成15年、宮城県仙台市を中心に「NPOで高校生の夏ボラ体験(以下、夏ボラ)」は、始まりました。
今年で14回目を迎え、昨年までの13年間で体験した高校生は延べ1,642名となりました。1回目に参加した高校3年生は、30歳になっているということですね。
▲参加者数の推移
活動に参加しよう
NPOやボランティアを知るには、活動に参加するのが一番。
一般的にボランティアというと、障がい者やお年寄りのサポートなどの福祉分野をイメージする向きもありますが、ゆるるは高校生の受入先として、いろいろな分野の団体の協力を得て、多様なプログラムを作っています。
受入団体は、国際交流のほか、環境保全、子ども支援、障がい児・者やお年寄りのサポートといった、多様な分野で活動する団体です。
たとえ活動分野が同じだからといっても、実際に体験する活動は様々です。お年寄りのお話相手、障がいを持った子どもとの遊び、幼児や赤ちゃんと過ごす託児、食事作りや高齢者にお弁当を届ける活動など、多様です。
ぜひ、高校生自身が関心がある、体験したい!と思う団体を選んでください。
▲昨年度の体験の様子
今年は、どんな夏ボラに?
毎年150名の定員に対し、例年定員を超える200名〜250名の申込みがあります。
夏ボラは、高校生には体験を通し、「学校では出会えない人・団体とコミュニケーションを取って、これまで知らなかったことに気付き、興味を持ってほしい」という想いから、受入団体と、しっかり顔の見える関係性を作ってもらうよう、1つの体験日程で4人まで、という人数を制限して体験先のマッチングを行います。
顔の見える関係性を重視することで、体験ができない高校生がいることも事実です。
そこで、ゆるるだけでなく高校生の受入に協力いただいている受入団体の皆さんは開催プログラムのあり方についてどのように感じているか、ご意見を聞くため今年4月、受入団体の皆さんと意見交換の場を設けました。
そこで出た意見は、「ゆとり教育からの方針変化によって、最近は高校生の活動への参加が減った」、「課外授業や、実習が夏休み期間に入り、高校生も忙しい」といったボランティアの参加が減少傾向にある声があった一方、「体験後、その後大学生になってからも引き続きボランティアとして参加している」、「体験したことで、進路が定まった」という体験した高校生からの嬉しい声も届いています。
▲体験前には受入団体と高校生の顔合わせをしっかり行います。
体験日数も選べる
夏ボラ第1回目のボランティアの体験期間は1日でした。しかし、「せっかく高校生と出会う場なのに、1日だけでは、団体の活動も充分に伝えられない」、「高校生とNPOメンバーとの交流や振り返りの時間が取れない!」と受入団体からの声を受け、平成18年からは2日あるいは3日間の体験期間に変更。その後、昨年までは3日間のプログラムを基本として実施してきました。
今年は、「はじめは障がいのある子ども達と、どのように接していいのか分からず、戸惑いましたが、だんだんコミュニケーションを取れるようになり、時間があっという間に感じました」、「やっと余裕を持って会話ができて、おもしろくなってきたのが3日目だったので、そこで終わってしまうのが悲しかった」という高校生の体験談や、最近耳にするインターンシップの受入れなどを考慮して、体験期間を延ばしました。
より多くの高校生に体験してもらうにはどうしたらいいか…。1日体験プログラムを復活させる案も出ましたが、受入団体を知り、理解するにはやはり最低2日は必要だろう、という合意のもと、今年は基本的なプログラムは変更せず、2日でも対応可能な体験を作れる団体があれば良しとし、3日以上受入可能な団体については、最大6日まで受入を可能とすることにしました。
企業や学校の協賛で
このプログラムの開催には200万円を超える経費が掛かります。私達ゆるるの資金だけでの開催は難しく、これまで様々な団体からの助成金を得て実施してきました。特に力を得ているのは、平成20年から、かほく「108」クラブが共催となったことです。同クラブは、地元新聞社「河北新報」を中心とする河北新報グループ12社で構成する社会貢献団体です。
また、9年前から協賛をいただいている東北労働金庫のほか、今年あらたに、個別教室・家庭教師のアップルと、学校法人東北文化学園大学からも「これからを担う高校生のために」と、共感・賛同を得て、協賛していただくことになりました。多くの企業や学校と協働して今年も夏ボラがスタートします。
◎NPOで高校生の夏ボラ体験に関する問合せは、下記までご連絡ください。
認定NPO法人杜の伝言板ゆるる
〒983-0852宮城県仙台市宮城野区榴岡3-11-6コーポラス島田B6
TEL:022-791-9323/FAX:022-791-9327
E-mail:npo@yururu.com
月刊杜の伝言板ゆるる2016年6月号
http://www.yururu.com/?p=1624
今年は、どんな出会いが待っている?NPOで高校生の夏ボラ体験2016
平成23年に発生した東日本大震災では、全国から駆け付けた多くのボランティアが活躍しました。
子どもの遊び場や傾聴、見守り支援、お年寄りの移動サービス、復興へのまちづくりなど地域に寄り添った活動を継続し、今では、地域にとって欠かすことができない存在になっています。
今年5月10日現在の宮城県内で活動するNPO法人数は、808団体。震災発生前の平成23年2月から比べると、228もの団体がNPO法人として認証されています。
NPOやボランティアとして活動する団体や人も増え、新聞・テレビでも取り上げられるようになり、以前よりもNPOやボランティアが身近なものになっています。
今でこそ、NPOという文字を見たことがあるという人が多くなっていますが、「NPOで高校生の夏ボラ体験(以下、夏ボラ)」が始まった当時は、まだまだ新聞にNPOの文字が掲載されることはまれで、ボランティアに対する理解も、そしてボランティアとして活動に参加するということも多くありませんでした。
ボランティアって?
それを踏まえ、杜の伝言板ゆるる(以下、ゆるる)は県内の高校生を対象に、NPOやボランティアに出会う場をつくり、体験することでNPOは自分も参加できる、身近な存在なんだ、と気づき、将来地域の活動に参加するきっかけとなるよう、平成15年、宮城県仙台市を中心に「NPOで高校生の夏ボラ体験(以下、夏ボラ)」は、始まりました。
今年で14回目を迎え、昨年までの13年間で体験した高校生は延べ1,642名となりました。1回目に参加した高校3年生は、30歳になっているということですね。
▲参加者数の推移
活動に参加しよう
NPOやボランティアを知るには、活動に参加するのが一番。
一般的にボランティアというと、障がい者やお年寄りのサポートなどの福祉分野をイメージする向きもありますが、ゆるるは高校生の受入先として、いろいろな分野の団体の協力を得て、多様なプログラムを作っています。
受入団体は、国際交流のほか、環境保全、子ども支援、障がい児・者やお年寄りのサポートといった、多様な分野で活動する団体です。
たとえ活動分野が同じだからといっても、実際に体験する活動は様々です。お年寄りのお話相手、障がいを持った子どもとの遊び、幼児や赤ちゃんと過ごす託児、食事作りや高齢者にお弁当を届ける活動など、多様です。
ぜひ、高校生自身が関心がある、体験したい!と思う団体を選んでください。
▲昨年度の体験の様子
今年は、どんな夏ボラに?
毎年150名の定員に対し、例年定員を超える200名〜250名の申込みがあります。
夏ボラは、高校生には体験を通し、「学校では出会えない人・団体とコミュニケーションを取って、これまで知らなかったことに気付き、興味を持ってほしい」という想いから、受入団体と、しっかり顔の見える関係性を作ってもらうよう、1つの体験日程で4人まで、という人数を制限して体験先のマッチングを行います。
顔の見える関係性を重視することで、体験ができない高校生がいることも事実です。
そこで、ゆるるだけでなく高校生の受入に協力いただいている受入団体の皆さんは開催プログラムのあり方についてどのように感じているか、ご意見を聞くため今年4月、受入団体の皆さんと意見交換の場を設けました。
そこで出た意見は、「ゆとり教育からの方針変化によって、最近は高校生の活動への参加が減った」、「課外授業や、実習が夏休み期間に入り、高校生も忙しい」といったボランティアの参加が減少傾向にある声があった一方、「体験後、その後大学生になってからも引き続きボランティアとして参加している」、「体験したことで、進路が定まった」という体験した高校生からの嬉しい声も届いています。
▲体験前には受入団体と高校生の顔合わせをしっかり行います。
体験日数も選べる
夏ボラ第1回目のボランティアの体験期間は1日でした。しかし、「せっかく高校生と出会う場なのに、1日だけでは、団体の活動も充分に伝えられない」、「高校生とNPOメンバーとの交流や振り返りの時間が取れない!」と受入団体からの声を受け、平成18年からは2日あるいは3日間の体験期間に変更。その後、昨年までは3日間のプログラムを基本として実施してきました。
今年は、「はじめは障がいのある子ども達と、どのように接していいのか分からず、戸惑いましたが、だんだんコミュニケーションを取れるようになり、時間があっという間に感じました」、「やっと余裕を持って会話ができて、おもしろくなってきたのが3日目だったので、そこで終わってしまうのが悲しかった」という高校生の体験談や、最近耳にするインターンシップの受入れなどを考慮して、体験期間を延ばしました。
より多くの高校生に体験してもらうにはどうしたらいいか…。1日体験プログラムを復活させる案も出ましたが、受入団体を知り、理解するにはやはり最低2日は必要だろう、という合意のもと、今年は基本的なプログラムは変更せず、2日でも対応可能な体験を作れる団体があれば良しとし、3日以上受入可能な団体については、最大6日まで受入を可能とすることにしました。
企業や学校の協賛で
このプログラムの開催には200万円を超える経費が掛かります。私達ゆるるの資金だけでの開催は難しく、これまで様々な団体からの助成金を得て実施してきました。特に力を得ているのは、平成20年から、かほく「108」クラブが共催となったことです。同クラブは、地元新聞社「河北新報」を中心とする河北新報グループ12社で構成する社会貢献団体です。
また、9年前から協賛をいただいている東北労働金庫のほか、今年あらたに、個別教室・家庭教師のアップルと、学校法人東北文化学園大学からも「これからを担う高校生のために」と、共感・賛同を得て、協賛していただくことになりました。多くの企業や学校と協働して今年も夏ボラがスタートします。
◎NPOで高校生の夏ボラ体験に関する問合せは、下記までご連絡ください。
認定NPO法人杜の伝言板ゆるる
〒983-0852宮城県仙台市宮城野区榴岡3-11-6コーポラス島田B6
TEL:022-791-9323/FAX:022-791-9327
E-mail:npo@yururu.com
月刊杜の伝言板ゆるる2016年6月号
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