【決定!】 みやぎ社会貢献大賞 「みやぎ発達障害サポートネット」 みやぎ小さな活動大賞 「方言を語り残そう会」
その他
2017/01/12 10:22
【決定!】 みやぎ社会貢献大賞 「みやぎ発達障害サポートネット」
みやぎ小さな活動大賞 「方言を語り残そう会」
今年度の「みやぎ社会貢献大賞(A賞)」並びに「みやぎ小さな活動大賞(B賞)」の受賞団体が決定しました!A賞には発達障害の児童とその家族を支える活動を行ってきた「みやぎ発達障害サポートネット」が、B賞には、方言の持つ魅力を多くの人に伝え後世に残す活動を行ってきた「方言を語り残そう会」が選ばれました。
活動を讃える賞
「みやぎ社会貢献大賞」は一般財団法人愛知揆一福祉振興会が団体の「日頃の活動の独創性、社会を明るく元気にする効果、広く県民に感動を与えることへの賞賛と期待を大賞という形であらわそう」と平成19年に創設し、今年で9年目を迎えます。市民活動の発展と共に、受賞団体の規模も大きくなってきたことから、活動規模は小さくても長年にわたって地域福祉を担ってきた団体の功績にも光を当てたいと、昨年から「みやぎ小さな活動大賞(B賞)」も設けられました。
本年度は、A賞に10団体、B賞に9団体の応募がありました。その中から書類選考でA賞にノミネートされたのは、NPO法人仙台夜まわりグループ、認定NPO法人みやぎ発達障害サポートネット、認定NPO法人グループゆうの3団体、B賞は方言を語り残そう会、ステップみやぎ実行委員会、Sendai Forzaの3団体です。
審査員の前でプレゼンテーション並びに質疑応答での第2次審査会は、12月6日(火)エル・ソーラ仙台大研修室で開催され、同志社大学教授の新川達郎先生を審査委員長に迎え、同財団理事9名が審査員として選考審査が行われました。
審査会のプレゼンテーションは、「みやぎ小さな活動大賞(B賞)」「みやぎ社会貢献大賞(A賞)」の順番で行われ、各団体は設立の経緯や、これまで活動してきた実績、これからの展開などの発表をした後、審査員からの質疑に対して答える形で行われました。各団体の発表後に審査員委員長の講評があり、6団体にノミネート賞が贈呈されました。その後に各審査員の評価をもとに協議がなされ、A賞とB賞が決定しました。
「みやぎ社会貢献大賞(A賞)」にノミネートされた団体は、組織の予算規模は違いますが、どの団体も長年にわたりそれぞれの分野で素晴らしい活動実績があり、将来性も十分です。そのため審査は難航しましたが、最終的に3団体とも表彰に相応しいという結論になり、みやぎ発達障害サポートネットがみやぎ社会貢献大賞、仙台夜まわりグループとグループゆうが審査員特別賞を受賞という結果になりました。そのわずかな差は、賞金の使途と必要性をプレゼンで明確に伝えていたこと、また認定NPO法人を取得して多くの方からの寄付を集めたいという思いが伝わったこと、そしてそのための煩雑な事務等もしっかり対応しているという点が僅差の評価につながりました。
伝える力の重要性
みやぎ社会貢献大賞を受賞した認定NPO法人みやぎ発達障害サポートネット(代表理事:相馬潤子)は、発達障がい児とその家族を支える総合的な支援を展開し、特に先駆的な活動として発達障がい児が自分の個性を活かして成長するための療育支援プログラムを提供しています。
この療育支援へのニーズが高く、施設利用の増加率が190%となっていますが、施設の老朽化により雨漏りが酷く、現在移転準備を進めています。また療育が提供できる人材の育成にも力を入れています。
▲みやぎ発達障害サポートネット.
審査員特別賞のNPO法人仙台夜まわりグループ(理事長:今井誠二)は、2000年から路上生活をする方への夜回りや炊き出しから始まった活動ですが、現在では、仙台市とも連携し生活再建支援へと活動が広がっています。震災後、復興関連の仕事を求めて全国から東北にやってきたものの仙台で路上生活に陥ってしまった方が増えたことから、その相談事業にも力を入れてきました。
その相談事業で出会った若者が支援によりホームレスから脱却し、夢であった高校進学を果たし、現在は団体の活動もサポートしているという事例を本人も一緒に登壇して発表しました。
もう一つの審査員特別賞は、認定NPO法人グループゆう(代表:中村祥子)です。「だれもが住み慣れた場所で、安心して暮らし続けられる社会を」と活動を続ける中で、支援対象は高齢者から障がい者・児とその家族、子育てママへと広がり、今では70名近いスタッフを抱える大きな組織となって、幅広い地域のニーズに応えてきました。
発表は、各部門の次世代リーダー3名が登壇し、活動の内容だけでなく、他団体との連携や世代交代への準備など、組織が大きく成長する中で堅実な運営をしてきたことが伝わる発表でした。
B賞のみやぎ小さな活動大賞の審査では、これまでの功績とこれからの期待という活動の継続性と将来性、どちらに重きを置くかで審査員の意見が大きく分かれました。どちらも大切な審査基準ですが、今回はこの賞の最大の目的である功績を讃える点から、後世に残す記録を制作した方言を語り残そう会(代表:金岡律子)の受賞となりました。
地域の無形の財産である方言の魅力を後世に残すため、方言と共通語の辞書ともいえる名取方言集(共通語引き・例文つき)「名取ざっと昔」を制作してきました。また、震災の記憶を残そうと、被災者の句集も発行。地元の方言を後世に伝えるやりがいから、高齢の会員も元気に活動を続けています。
▲方言を語り残そう会
受賞で広がる活動
審査会に先立ち、昨年、みやぎ社会貢献大賞を受賞した「NPO法人ほっぷの森」とみやぎ小さな活動大賞を受賞した「みやぎ民話の会」の2団体の活動報告がありましたので紹介します。
事故などにより人生の途中から障がいを持つこととなった高次脳機能障害の方々とご家族をつなぎ、支援の輪をつなげていく活動をしているほっぷの森からは、副理事長の深野せつ子さんが登壇。昨年の受賞で、多くの方に高次脳機能障害を知っていただくためのパンフレットを作成し、気仙沼や登米などの研修会で配布することができた、と報告がありました。
また、みやぎ民話の会の小野和子さんから、これまで地元の民話や戦争当時の話を聞き取って記録してきた活動に加え、震災後、福島県双葉地区から避難してきた方々から震災時の話を記録する活動を続け、昨年の受賞でその記録をまとめた「双葉の記録」を1,000部発行。公共施設等に寄贈し、喜ばれたという報告がありました。
市民には自分達の力で自分達の社会の課題を解決する力があり、それを応援してくれる人や団体がいて、大きな社会を支える力となっていることを再認識した審査会でした。
一般財団法人愛知揆一福祉振興会
〒980-0183 仙台市青葉区米ヶ袋1-5-21
●TEL:022-262-0666
●FAX:022-227-1320
●URL:http://www.aichi-fukushi.org/
月刊 杜の伝言板 月刊ゆるる 2017年1月号
http://www.yururu.com/?p=2044
みやぎ小さな活動大賞 「方言を語り残そう会」
今年度の「みやぎ社会貢献大賞(A賞)」並びに「みやぎ小さな活動大賞(B賞)」の受賞団体が決定しました!A賞には発達障害の児童とその家族を支える活動を行ってきた「みやぎ発達障害サポートネット」が、B賞には、方言の持つ魅力を多くの人に伝え後世に残す活動を行ってきた「方言を語り残そう会」が選ばれました。
活動を讃える賞
「みやぎ社会貢献大賞」は一般財団法人愛知揆一福祉振興会が団体の「日頃の活動の独創性、社会を明るく元気にする効果、広く県民に感動を与えることへの賞賛と期待を大賞という形であらわそう」と平成19年に創設し、今年で9年目を迎えます。市民活動の発展と共に、受賞団体の規模も大きくなってきたことから、活動規模は小さくても長年にわたって地域福祉を担ってきた団体の功績にも光を当てたいと、昨年から「みやぎ小さな活動大賞(B賞)」も設けられました。
本年度は、A賞に10団体、B賞に9団体の応募がありました。その中から書類選考でA賞にノミネートされたのは、NPO法人仙台夜まわりグループ、認定NPO法人みやぎ発達障害サポートネット、認定NPO法人グループゆうの3団体、B賞は方言を語り残そう会、ステップみやぎ実行委員会、Sendai Forzaの3団体です。
審査員の前でプレゼンテーション並びに質疑応答での第2次審査会は、12月6日(火)エル・ソーラ仙台大研修室で開催され、同志社大学教授の新川達郎先生を審査委員長に迎え、同財団理事9名が審査員として選考審査が行われました。
審査会のプレゼンテーションは、「みやぎ小さな活動大賞(B賞)」「みやぎ社会貢献大賞(A賞)」の順番で行われ、各団体は設立の経緯や、これまで活動してきた実績、これからの展開などの発表をした後、審査員からの質疑に対して答える形で行われました。各団体の発表後に審査員委員長の講評があり、6団体にノミネート賞が贈呈されました。その後に各審査員の評価をもとに協議がなされ、A賞とB賞が決定しました。
「みやぎ社会貢献大賞(A賞)」にノミネートされた団体は、組織の予算規模は違いますが、どの団体も長年にわたりそれぞれの分野で素晴らしい活動実績があり、将来性も十分です。そのため審査は難航しましたが、最終的に3団体とも表彰に相応しいという結論になり、みやぎ発達障害サポートネットがみやぎ社会貢献大賞、仙台夜まわりグループとグループゆうが審査員特別賞を受賞という結果になりました。そのわずかな差は、賞金の使途と必要性をプレゼンで明確に伝えていたこと、また認定NPO法人を取得して多くの方からの寄付を集めたいという思いが伝わったこと、そしてそのための煩雑な事務等もしっかり対応しているという点が僅差の評価につながりました。
伝える力の重要性
みやぎ社会貢献大賞を受賞した認定NPO法人みやぎ発達障害サポートネット(代表理事:相馬潤子)は、発達障がい児とその家族を支える総合的な支援を展開し、特に先駆的な活動として発達障がい児が自分の個性を活かして成長するための療育支援プログラムを提供しています。
この療育支援へのニーズが高く、施設利用の増加率が190%となっていますが、施設の老朽化により雨漏りが酷く、現在移転準備を進めています。また療育が提供できる人材の育成にも力を入れています。
▲みやぎ発達障害サポートネット.
審査員特別賞のNPO法人仙台夜まわりグループ(理事長:今井誠二)は、2000年から路上生活をする方への夜回りや炊き出しから始まった活動ですが、現在では、仙台市とも連携し生活再建支援へと活動が広がっています。震災後、復興関連の仕事を求めて全国から東北にやってきたものの仙台で路上生活に陥ってしまった方が増えたことから、その相談事業にも力を入れてきました。
その相談事業で出会った若者が支援によりホームレスから脱却し、夢であった高校進学を果たし、現在は団体の活動もサポートしているという事例を本人も一緒に登壇して発表しました。
もう一つの審査員特別賞は、認定NPO法人グループゆう(代表:中村祥子)です。「だれもが住み慣れた場所で、安心して暮らし続けられる社会を」と活動を続ける中で、支援対象は高齢者から障がい者・児とその家族、子育てママへと広がり、今では70名近いスタッフを抱える大きな組織となって、幅広い地域のニーズに応えてきました。
発表は、各部門の次世代リーダー3名が登壇し、活動の内容だけでなく、他団体との連携や世代交代への準備など、組織が大きく成長する中で堅実な運営をしてきたことが伝わる発表でした。
B賞のみやぎ小さな活動大賞の審査では、これまでの功績とこれからの期待という活動の継続性と将来性、どちらに重きを置くかで審査員の意見が大きく分かれました。どちらも大切な審査基準ですが、今回はこの賞の最大の目的である功績を讃える点から、後世に残す記録を制作した方言を語り残そう会(代表:金岡律子)の受賞となりました。
地域の無形の財産である方言の魅力を後世に残すため、方言と共通語の辞書ともいえる名取方言集(共通語引き・例文つき)「名取ざっと昔」を制作してきました。また、震災の記憶を残そうと、被災者の句集も発行。地元の方言を後世に伝えるやりがいから、高齢の会員も元気に活動を続けています。
▲方言を語り残そう会
受賞で広がる活動
審査会に先立ち、昨年、みやぎ社会貢献大賞を受賞した「NPO法人ほっぷの森」とみやぎ小さな活動大賞を受賞した「みやぎ民話の会」の2団体の活動報告がありましたので紹介します。
事故などにより人生の途中から障がいを持つこととなった高次脳機能障害の方々とご家族をつなぎ、支援の輪をつなげていく活動をしているほっぷの森からは、副理事長の深野せつ子さんが登壇。昨年の受賞で、多くの方に高次脳機能障害を知っていただくためのパンフレットを作成し、気仙沼や登米などの研修会で配布することができた、と報告がありました。
また、みやぎ民話の会の小野和子さんから、これまで地元の民話や戦争当時の話を聞き取って記録してきた活動に加え、震災後、福島県双葉地区から避難してきた方々から震災時の話を記録する活動を続け、昨年の受賞でその記録をまとめた「双葉の記録」を1,000部発行。公共施設等に寄贈し、喜ばれたという報告がありました。
市民には自分達の力で自分達の社会の課題を解決する力があり、それを応援してくれる人や団体がいて、大きな社会を支える力となっていることを再認識した審査会でした。
一般財団法人愛知揆一福祉振興会
〒980-0183 仙台市青葉区米ヶ袋1-5-21
●TEL:022-262-0666
●FAX:022-227-1320
●URL:http://www.aichi-fukushi.org/
月刊 杜の伝言板 月刊ゆるる 2017年1月号
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