アクティブ・シニアの力を活かすNPO法人とめ市民活動フォーラム
その他
2017/02/14 10:20
アクティブ・シニアの力を活かすNPO法人とめ市民活動フォーラム
リタイヤした後の男性シニアがキャリアを活かし、地域の活性化に踏み出して貰おうと、登米市で活動するNPO法人とめ市民活動フォーラムは、昨年の9月から主に50歳以上の男性を対象にした「とめシニア・アカデミー」を開講しました。
どの地域でも女性のシニアは元気で、様々なイベントや講習会、交流会に多数参加していますが、第2の職場をリタイヤした後でも、学びの場や地域での活動になかなか参加しない傾向があります。
そこで、家の中に籠ってしまいがちな男性シニアをなんとか外に連れ出し、アクティブに地域の活動に参加して頂こうと、男性向けのプログラムを選択し、7カ月にわたる連続講座を開講しています。
プログラムは5つ
多くのシニアが気になるのが「健康」。体力を保持しながら介護状態にならないよう介護予防の体操を習得する「ガンバルーン体操指導員養成講座」を始め、ちょっと憧れる「コーヒーマスター養成講座」、そしてタブレットの様々なアプリを活用した「ICT活用インストラクター講座」をメーンに、習得後、受講者の中でグループを作って実践してもらうことを想定して組織運営に関わる「NPO運営基礎講座」、5つ目に増えている「認知症を知る初級講座」を入れて、5つの講座です。
9月1日の開校式には、受講生16人が出席。早速、オリエンテーションをして、プログラムの目指すことやカリキュラムを共有しました。
オリジナルブレンドコーヒー
期待度の高いコーヒーマスター養成講座は、仙台市青葉区中山で焙煎珈琲ショップを経営する「有限会社ネルソンコーヒー」の社長、里館薫さんを講師に迎え、コーヒー豆の生産国事情と日本国内状況、コーヒー豆の基礎知識、ドリップ抽出などを学び、全員が順番で何度もコーヒーを入れる実践をしました。
皆さん真剣な面持ちでお湯の温度を測り、ドリップにお湯をそそぐタイミングなど、美味しいコーヒーの入れ方のコツを覚えました。
最後の回は、いろいろなコーヒー豆を挽いてそれぞれテイスティングし、オリジナルブレンドを作ることにもチャレンジ。里館さんのアドバイスにより、ベースとなる豆には「安心感」を、ブレンドする豆は「リッチ感」を選び、とてもおいしいブレンドが出来上がりました。
ICTを使って豊かな生活を
今回はパソコンではなく、タブレットを使って様々な活用を学び、楽しむことをアドバイスするICT活用インストラクターを目指します。講師は、ホームページ作成やオーダーメイドのシステム開発をしている株式会社サルブランコ代表の石澤圭太さん。
まずは、タブレットの基本操作を学び、それぞれのアカウントでメール交換にチャレンジ。初めはぎこちなかった操作も、ちょっとでも使えてくると、どんどんのめり込んでいき、休憩も取らずにタブレットと格闘。アプリや検索サイトを使って、観光地や交通手段などを検索しながら旅行の計画を立てることや、タブレットで写真を撮って、いろいろに加工する技などを学びました
最終回には、「タブレットはスマートホンと同じなんだ。これまで敬遠してきたけど、今度は買おうかな」という声も。
ガンバルーン体操指導士養成講座
この体操は、空気を減らしたガンバルーン(ボール)を使って、筋力が弱くなった高齢者でもできる体操で、椅子に座った状態で行います。運動が嫌いな方でも、体力や運動機能の低い方でも、皆さんと一緒に楽しく体を動かすことができるため、無理せず運動習慣をつけるのにもってこいの体操です。
今回は、ガンバルーン体操指導士の資格を取得するため、2日間で12時間の講習を受けました。講師は、この体操を普及している広島県のNPO法人コーチズ代表の児玉宏さんです。
まずは、基本動作である「基礎ファイブ」のレクチャー。肩回りの捻り体操、胴体のギリギリ捻り体操、太もも裏のビンビン伸ばし体操・筋肉もりもり体操、足裏のどっしり安定体操の5つです。その後、インストラクターとして必要な知識を学び、ロールプレイしながらインストラクションのコツを習得。
2日目は、実践するための「10分の体操プログラム」を作成し、わかりやすく、ユーモアあるインストラクションに挑みました。「ハードな動きじゃないし、ぷよぷよしたボールが何とも心地いい。失敗しても皆で笑ってやり過ごせるし、すごく楽しかった」という声も聞かれ、全部受講した人は無事、指導士となりました。
シニアの居場所を訪問
ここまで学んで、あとは実践あるのみですが、その前に、既に活動しているシニアの居場所を見学してみようと、NPO訪問バスツアーを実施。
登米を朝8時半に出発して、塩釜市にあるNPO法人高齢者サポートチームしおたがを訪問し、午後は仙台市青葉区一番町にあるNPO法人シニアのための市民ネットワーク仙台の一番町サロン、そして木町通にあるNPO法人シニアサロン井戸端会議を訪問。それぞれ民間で開設している居場所である利点と課題の話を聞き、登米市での可能性をいろいろ考えました。
夕方5時を回るとシニアサロン井戸端会議の居酒屋が開店したので、お酒を頂きながら、初めての懇親会となりました。
アカデミーは、これからグループ化するための運営について学ぶほか、「介護(認知症)予防知識習得講座」もあります。これまで学んできたことを確かに地域に還元する目標を定め、3月にはチャレンジする予定です。
NPO法人とめ市民活動フォーラム
●E-mail:info@tome-forum.jp
●URL:http://www.tome-forum.jp/
月刊 杜の伝言板 月刊ゆるる 2017年2月号
http://www.yururu.com/?p=2222
リタイヤした後の男性シニアがキャリアを活かし、地域の活性化に踏み出して貰おうと、登米市で活動するNPO法人とめ市民活動フォーラムは、昨年の9月から主に50歳以上の男性を対象にした「とめシニア・アカデミー」を開講しました。
どの地域でも女性のシニアは元気で、様々なイベントや講習会、交流会に多数参加していますが、第2の職場をリタイヤした後でも、学びの場や地域での活動になかなか参加しない傾向があります。
そこで、家の中に籠ってしまいがちな男性シニアをなんとか外に連れ出し、アクティブに地域の活動に参加して頂こうと、男性向けのプログラムを選択し、7カ月にわたる連続講座を開講しています。
プログラムは5つ
多くのシニアが気になるのが「健康」。体力を保持しながら介護状態にならないよう介護予防の体操を習得する「ガンバルーン体操指導員養成講座」を始め、ちょっと憧れる「コーヒーマスター養成講座」、そしてタブレットの様々なアプリを活用した「ICT活用インストラクター講座」をメーンに、習得後、受講者の中でグループを作って実践してもらうことを想定して組織運営に関わる「NPO運営基礎講座」、5つ目に増えている「認知症を知る初級講座」を入れて、5つの講座です。
9月1日の開校式には、受講生16人が出席。早速、オリエンテーションをして、プログラムの目指すことやカリキュラムを共有しました。
オリジナルブレンドコーヒー
期待度の高いコーヒーマスター養成講座は、仙台市青葉区中山で焙煎珈琲ショップを経営する「有限会社ネルソンコーヒー」の社長、里館薫さんを講師に迎え、コーヒー豆の生産国事情と日本国内状況、コーヒー豆の基礎知識、ドリップ抽出などを学び、全員が順番で何度もコーヒーを入れる実践をしました。
皆さん真剣な面持ちでお湯の温度を測り、ドリップにお湯をそそぐタイミングなど、美味しいコーヒーの入れ方のコツを覚えました。
最後の回は、いろいろなコーヒー豆を挽いてそれぞれテイスティングし、オリジナルブレンドを作ることにもチャレンジ。里館さんのアドバイスにより、ベースとなる豆には「安心感」を、ブレンドする豆は「リッチ感」を選び、とてもおいしいブレンドが出来上がりました。
ICTを使って豊かな生活を
今回はパソコンではなく、タブレットを使って様々な活用を学び、楽しむことをアドバイスするICT活用インストラクターを目指します。講師は、ホームページ作成やオーダーメイドのシステム開発をしている株式会社サルブランコ代表の石澤圭太さん。
まずは、タブレットの基本操作を学び、それぞれのアカウントでメール交換にチャレンジ。初めはぎこちなかった操作も、ちょっとでも使えてくると、どんどんのめり込んでいき、休憩も取らずにタブレットと格闘。アプリや検索サイトを使って、観光地や交通手段などを検索しながら旅行の計画を立てることや、タブレットで写真を撮って、いろいろに加工する技などを学びました
最終回には、「タブレットはスマートホンと同じなんだ。これまで敬遠してきたけど、今度は買おうかな」という声も。
ガンバルーン体操指導士養成講座
この体操は、空気を減らしたガンバルーン(ボール)を使って、筋力が弱くなった高齢者でもできる体操で、椅子に座った状態で行います。運動が嫌いな方でも、体力や運動機能の低い方でも、皆さんと一緒に楽しく体を動かすことができるため、無理せず運動習慣をつけるのにもってこいの体操です。
今回は、ガンバルーン体操指導士の資格を取得するため、2日間で12時間の講習を受けました。講師は、この体操を普及している広島県のNPO法人コーチズ代表の児玉宏さんです。
まずは、基本動作である「基礎ファイブ」のレクチャー。肩回りの捻り体操、胴体のギリギリ捻り体操、太もも裏のビンビン伸ばし体操・筋肉もりもり体操、足裏のどっしり安定体操の5つです。その後、インストラクターとして必要な知識を学び、ロールプレイしながらインストラクションのコツを習得。
2日目は、実践するための「10分の体操プログラム」を作成し、わかりやすく、ユーモアあるインストラクションに挑みました。「ハードな動きじゃないし、ぷよぷよしたボールが何とも心地いい。失敗しても皆で笑ってやり過ごせるし、すごく楽しかった」という声も聞かれ、全部受講した人は無事、指導士となりました。
シニアの居場所を訪問
ここまで学んで、あとは実践あるのみですが、その前に、既に活動しているシニアの居場所を見学してみようと、NPO訪問バスツアーを実施。
登米を朝8時半に出発して、塩釜市にあるNPO法人高齢者サポートチームしおたがを訪問し、午後は仙台市青葉区一番町にあるNPO法人シニアのための市民ネットワーク仙台の一番町サロン、そして木町通にあるNPO法人シニアサロン井戸端会議を訪問。それぞれ民間で開設している居場所である利点と課題の話を聞き、登米市での可能性をいろいろ考えました。
夕方5時を回るとシニアサロン井戸端会議の居酒屋が開店したので、お酒を頂きながら、初めての懇親会となりました。
アカデミーは、これからグループ化するための運営について学ぶほか、「介護(認知症)予防知識習得講座」もあります。これまで学んできたことを確かに地域に還元する目標を定め、3月にはチャレンジする予定です。
NPO法人とめ市民活動フォーラム
●E-mail:info@tome-forum.jp
●URL:http://www.tome-forum.jp/
月刊 杜の伝言板 月刊ゆるる 2017年2月号
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