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【頑張らなくてもよい!? 賢い健康習慣】第1回 サプリメントは効果ある?ない?

2016/02/01 10:00


健康にはなりたいけれど、食べたいものを我慢し、あまり好きでない運動をたくさんしろといわれても・・・、と思ったことはありませんか。


確かに多くの医学研究の結果から、適切な食事と適度な運動は健康増進に大いに役立つことは明らかのようです。また、健康のみではなく、女性では美容にも関係してくることですので、事は深刻です(すでに美貌は溢れているため深刻でない方もいらっしゃるかも知れませんが・・・)。


「でもやっぱり、そんなことをいわれても、我慢ばかりじゃ・・・」と、きっとお思いのことと思います。


そこでこのニュースアプリでは、東北大学をはじめとした世界の研究成果から、“根性”のみを要求する健康法はちょっと置いておいて、より取り組みやすく、より続けやすい健康向上のための方法をご紹介したいと思います。


あまり極端に期待されても困るのですが、ちょっとだけならご期待に添えるような内容かと思います。




手始めに紹介しますと、例えばサプリメント。

多くの種類があり多大な喧伝もされていますが、効果には期待したいけれども、学術的にはっきりとした効果のあるものはあるのだろうかと思われているかも知れません。


学術的に確定的なことを申し上げられるものはあまりないのが実情ですが、少なくとも「葉酸」に関しては、妊娠初期の女性が服用することで、二分脊椎などの疾患の頻度を下げることができることが判明しています。ですのであなたが妊婦さんであれば、葉酸の摂取は簡便かつ効果の期待できる方法といえます。


妊娠中以外の方にも効果のあるサプリメントがどんどん明らかとなれば、ありがたいお話です。現在研究中ですが、どうもサプリメントは一人ひとり効果が異なることが分かりつつあります。あなたにとって最適なサプリメントが明らかとなり、病気予防に役立つといいですね。


ただし、「だったら今のうちは手当たり次第に飲んでおこう」という戦略はお勧めできません。サプリメントの中には、ある人にとって害のあるものも明らかとなりつつあるからです。



次回は「第2回 世界中の食で健康的として多くの注目を集めているのは何料理?」です。

配信日程:2月2日(火) 午前10時ごろ予定


※本日のコラムは2015年6月29日に配信したものをアンコール企画として再配信しています。

【プロフィール】

栗山 進一

東北大学災害科学国際研究所・同医学系研究科教授

災害が健康に与える影響の解明と対策を大きな研究テーマとし、生活習慣病や神経疾患に対して環境・遺伝・社会的要因のすべてを考慮して対応する全人的医療の実現を目指している。

趣味 スキューバダイビング