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ニーズから出発する! 「制度からの出発」ではなく、「今何が求められているか」に応える(後編)

2016/03/25 09:55

月刊杜の伝言板ゆるる2016年3月号
ニーズから出発する!
「制度からの出発」ではなく、「今何が求められているか」に応える(後編)
=認定NPO法人ばざーる太白社会事業センター=


年をとっていく子どものために

活動を始めてから、11年が経った平成26年。視覚障がいを持つ利用者から、「仕事がしたい」という声が挙がりました。その真意は、生活を豊かに楽しみたい、そのために自分の収入を自分で確保したい、という想いからでした。

仕事をしたいというニーズの変化に対応するため、就労できる環境づくりを団体として目指すことにしました。

昨年10月、恐竜やまの施設内に、就労継続支援B型事業所(※)「希望の星」が開所しました。

現在、希望の星に10名の当事者が利用し、点字表示や点字付き名刺作成、マッサージなどの就労訓練を受け、自立と社会参加の一歩を踏み出しています。

★点字部門:点字名刺、点字表示作成
★マッサージ部門:出張先と『恐竜やま』での施術
★クラフト部門:ビーズ製品を作製・販売
★パソコン部門:データ入力、テープ起こし、点字資料作成
★食品加工部門:食品加工品の製造・販売


▲点字付き名刺作成中


▲ハックルベリー畑での農作業

通所する利用者は、「同じ障がいを持つ人達と仕事ができ、緊張せずにいられる」と笑顔で話します。

希望の星を支えるのは、スタッフとボランティア総勢13名。支援活動を行う田副久美子さんは、「もっと大きく成長しますので、これからの希望の星を見守っていてください」と熱く抱負を語ってくれました。

目標は設定しない

ビートスイッチは、利用者の「今解決したい課題・ニーズ」に合わせた活動をするため、活動当初から到達目標は設定していません。

希望の星を開所してからは、開所した満足感よりも、これからどう活動を展開していくか、希望の星にどう人(マッサージ希望者)を呼び込むかが大きな課題です。

千葉さんは今後について「支援者側が立てた目標は当事者にとって合わないものがほとんどです。当事者それぞれが思い描く目標に向けて、道をつくるためのアドバイスやサポートをしていきたい」と抱負を語っています。

そして斎藤さんは、「多くの市民の方に活動や障がいについて知ってほしい。何事もまずは知ることから。興味関心がわいてきたら、一歩踏み出して意思表示してほしいですね」と、メッセージを寄せています。

まずは障がいを知ることから始めましょう。

(※)就労継続支援B型事業所
障害者総合支援法に基づく就労継続支援施設。雇用継続を結ばず、利用者が作業分のお金を工賃として受け取り、比較的自由に働ける「「非雇用型」。

認定NPO法人ばざーる太白社会事業センター(ビートスイッチ)
〒983-0852 仙台市宮城野区榴岡1-7-15-1002
社会福祉士 斎藤茂事務所内
TEL:022-292-7160
E-mail:btswc.webmail@gmail.com
URL:http://npobtswc.p2.bindsite.jp/main/index.html

クラブハウス恐竜やま 希望の星
〒982-0801 仙台市太白区八木山本町2-24-1
TEL:022-228-5060

月刊杜の伝言板ゆるる2016年3月号

http://www.yururu.com/?p=1451