アナ・ログ

文月の出来事

金澤 聡

2012/07/18

野球のリトルリーグを担当していた今から10年前の7月。
宮城の仙台東リーグが全日本選手権大会を制し、世界大会出場を決めました。
プロ野球ヤクルトスワローズの佐藤由規投手、中根佑二投手を擁した仙台東リーグは、
宮城県勢としては初の快挙を成し遂げました。

当時の私は、プロ野球と同じ規格のボールを使って大人顔負けのプレーを随所に見せてくれるリトルリーグの完全なる虜になっていました。
当時の仙台東リーグは投手王国でした。
エースの中根投手は、最速130キロ近い剛速球を放っていましたし、
由規投手は、世界大会でノーヒットノーランを達成、
サウスポーの加藤投手も完投能力抜群の安定感あるピッチングを見せてくれました。
この3本柱(私自身、イーストサンフレッチェと勝手に命名してましたが…)を擁して、
圧倒して全国制覇し、世界大会でも準優勝に輝きました。
お陰で、リトルリーグ発祥の地、アメリカのペンシルベニアまで行くことができました。
私の青春でもあり、私の生涯忘れられない熱い思い出の一つです。

そして、10年のときを経て今年、仙台東リーグが全日本選手権に出場し、
1回戦でエース伊藤英二投手が全18奪三振の完全試合を成し遂げました。(リトルリーグは6イニング)
大会史上初です!
世界一に夢は馳せ、あぁ、我が青春再熱か…(笑)

次回がこのテーマの最終回です。佐藤拓雄アナウンサーです。

梅雨の季節に思う事

金澤 聡

2012/06/29

仙台に居を構えてから梅雨時期に感じるのは、「寒い」ということ。
それと、洗濯物が生乾きの季節。
一度しまった暖房器具と除湿機を引っ張りだしてくるのが、恒例行事。
(写真は“暖”イメージです。もちろん、こんなおしゃれな囲炉裏など我が家にはございません…。)

しかし、我が家にとって梅雨時期は明るい、いや、にぎやかな、いや、大騒ぎな、いずれにしても大事な時期です。
というのも、息子二人の誕生日を迎えます。
長男が6月16日、次男が6月17日。

子供にとってのフェスティバルが2日連続です。
祭り実行委員の親にとっては短期最大集中です。
ある意味我が家では、毎日が祭りみたいですが…(笑)
毎年、大騒ぎな梅雨時期です。
とにかく1年無事に成長してくれるだけでも感謝、感謝です。


ちなみに、長男が生まれたときの天気は、曇り。
次男のときは、雨。
私は、雨男。
家族で出かけるときは、比較的天気が悪いような…。
雨男は遺伝するのでしょうか?
たまたまです、そうです。そうに違いありません。はい。う~ん。

灰色の厚い雲を振り払うような、我が家の梅雨の2日間です。

次は、林アナウンサーです。そういえば、林アナも息子さん2人!うちと同様、毎日がフェスティバル!!
お疲れさまです。お互いに。

水無月

金澤 聡

2012/06/18

私はイカ好きです。
イカの食感フェチです。
刺身が最高です。 あの歯ごたえがたまらなく好きです。

先日、楽天イーグルスの取材で福岡に行きました。
試合後、グルメなある選手と食事に行きました。
何を食べても美味しいお店でした。
さすがプロ野球選手。遠征が多いので美味しいお店を知っているなあと感心しきりでした。
メインディッシュに、写真のイカが出てきました。直前まで生け簀で泳いでいました。
長さが30cmくらいの巨大なイカ。
この透明感。果たしてどんな味なのか。
そして、今回のテーマといつになったら関係するのか。

このイカは、アオリイカ。九州地方では、“水(ミズ)”イカと呼ばれているそうです。
旬が、春から夏にかけてだそうですので、まさに6月がミズイカは旬なのです。
ようやくテーマにつながりました。

しっかりとした歯ごたえの中に、イカの甘みが口に広がりました。
最高でした。
残ったものを天ぷらにしてもらいました。
これもまた最高でした。
この時期にまた福岡出張に行きたいですね。
もちろん、野球の取材が第一です。はい。そうです(笑)

今回のテーマはこれで終了です。
次回からは「梅雨の時期に思う事」がテーマです。
飯田アナウンサーから始まります。

若葉の頃に思う事

金澤 聡

2012/06/01

仙台で一番好きな季節は、5月6月の若葉が鮮やかなこの時季です。
風が冷たい寒い日が長く、暑い夏が短い仙台だからこそ、
今頃のさわやかな陽気が、胸を透く清々しさを与えてくれます。
仙台に移り住んで良かったと思う季節です。

しかし、去年の新緑の記憶はほとんどありません。
その頃、何をしていたのかも定かではなく、
過去の勤務表と手帳を見てやっと記憶が点と線でつながるような感じです。
おそらく去年は、色んなことを考えながら背中を丸めて足元を見ながら歩いていたのでしょう。


あの震災があっても変わらず、新たな息吹を芽吹かせる木々にオマージュを抱きながら
今年は、2年分の新緑薫る空気を吸って、背筋を正して歩こうと思っています。


でも、若葉を見ると、
新人時代に失敗を重ねた時季でもあるので、そのときの記憶が蘇り、
一瞬、気持ちがピッと張り詰めた、まさに初心者のような感じになることもありますが・・・。



今回のテーマはこれで最後です。
次回からは新たなテーマ「水無月」です。
梅島アナウンサーから始まります。



五月晴れ

金澤 聡

2012/05/14

「ペップが退任!」

驚きました。
サッカースペインリーグ、FCバルセロナの監督、愛称「ペップ」こと、ジョセップ・グアルディオラ監督が退任!
今シーズンはリーガとUEFAチャンピオンズリーグで戴冠できなかったとはいえ、
その功績はサッカー史に燦然とした輝きを放っています。

『名プレーヤー、名将にあらず』なんて言葉はこの人には無関係で、
選手としても指導者としてもクレバーな才能を発揮してきました。

不振のバルサに改革を施し、監督就任1年目で、前人未到のシーズン6冠を達成。
あのヨハン・クライフの作ったバルサのサッカーをベースに、
世界のサッカーに大きな変革をもたらした、まさに「サッカーの寵児」…、でも、退任。
個人的には、無冠の今シーズンから、どう立て直して来シーズンに臨むのか見たかったのですが…。

とにかくサッカーの監督業は厳しい。今シーズンはJリーグも解任、辞任劇が相次ぎました。
スペインのカタルーニャの空は雲の動きが速くなっていますが、
仙台は、落ち着いた澄み渡った空であってほしい。
4月は首位のベガルタ。この勢いを続け、勝利で「五月晴れ」にしてほしい。

過去、目が回るほどの早さで解任劇を続けた杜の都では、その負の歴史からの脱却を図り、
長期にじっくり培養してきた力が、いま、結果として出ているのだから。


次は、飯田アナウンサーです。

2012年 春

金澤 聡

2012/04/26

社会人になってから、どんなことで春を感じるようになったか…。
一番は、花粉です。
学生時代は、風が強い日にちょっとくしゃみが出るくらの花粉症も、
入社直前あたりから、目がひどくかゆくなり、朝はくしゃみがとまらなくなるようになりました。
完全にストレスとの因果関係が強く疑わしい感じがしますが、
自分にとって春は花粉症の季節といってもいいくらい残念ながら憂鬱で
「あぁ、春がきてしまった…」と思ってしまう季節です。

しかし、今年は憂鬱なだけの季節ではなく、慶びの春となります。
長男がこの春、入園します。
自分の入社式以来、そういった門出と一切無縁だった会社人生に
初めて入園式という、『晴れのイベント』に出席します。
これまで父親としてちゃんとした背中を見せているかどうかは、いまだ自信がありませんが、
なんとか、まずは入園まで成長してくれました。そのことに感謝です。

今後は、次男とともに、卒園や入学、卒業など、春は子供の成長を感じる季節になるのかと思うと、
憂鬱な気分は忘れそうです。

でも…、幼稚園バスに乗って一人で行けるかな。友達できるかな。大丈夫かな。
心配事はかえって増えるのでしょうか。やっぱり憂鬱な季節?(笑)

次回が、このテーマ最後です。梅島アナウンサーです。

新たなスタート!

金澤 聡

2012/04/13

2012年度がスタートしました。
今年度の宮城のスポーツ界のテーマは『復興元年』
このアナ・ログでも再三書いていますが、
楽天もベガルタ仙台も89ersも仙台ベルフィーユも、新たなスタートを切って、
東北を、そして、宮城を感動させるようなシーズンにして欲しいと願っています。

そして、私は人生の4度目の節目を迎えます。
不惑の年にできるでしょうか…。夏で40歳です。
髪にも白いものが混じるようになりました。必ず来るんですね、40歳。当たり前ですが。

30歳になったとき、心に誓ったことがありました。
「40歳までには、信念のある人間になろう。知識と経験を積んで思慮深い人間になろう」と…。

40歳秒読み段階になって実際はというと、信念どころか、迷いっぱなし。
まだまだ確固たる自己形成などされてもなく、『はなたれ小僧』もいいとこです…。

いま思っていることは、今後は3年周期で長期目標を立てようということ。
「43歳までには信念ある人間になろう!」と強く思っています。

自分がいま携っている仕事が、復興の一助になるように、“信念”をもって2012年度をスタートさせようと思っています。
色んなことを謙虚に学びながら、惑わされないように頑張ります。

今回のテーマ、「新たなスタート」はこれで終了です。
次回は、「2012年 春」がテーマです。トップバッターは佐藤アナウンサーです。

ともに(3)

金澤 聡

2012/03/22

サッカーJ1リーグが開幕しました。
ベガルタ仙台は昨シーズン、被災地東北・宮城の「希望の光」になろうと奮起し、堅牢な守備を盾に球団最高位の4位を記録。ベガとアルタイルに由来するチーム名のごとく、まさに復興の星ともなりました。

迎えた2012年シーズン、ベガルタ仙台の手倉森誠監督は「復興元年」と位置づけ開幕。ホーム、ユアテックスタジアム仙台で、J最多優勝を誇る鹿島アントラーズと対戦。あの震災からおよそ1年経った3月10日に、被災地チーム同士で幕開けゲームを戦いました。

ベガルタの選手たち、そして、岩手出身のアントラーズ・小笠原選手も「ともに被災地チーム同士で、どっちも勝たせたい」と話していました。

ただ、選手ひとりひとりの戦いを見れば、勝負に関係なく『思い』を伝えられたのではないでしょうか。

ベガルタの開幕スタメンには、東北被災地出身の選手はいません。しかし、第二の故郷のためにと本気で立ち上がり、復興をモチベーションに戦うチームが果たして勝利という結果を出しました。

手倉森監督は、『我々には責任がある』と常に言います。翻って、自分は…。責任ある復興元年、これを胸に刻みたいと強く思ったベガルタの開幕戦でした。

次は、広瀬アナウンサーです。

ともに(2)

金澤 聡

2012/03/09

あの震災から1年。
復興への道程はまだ一里塚。今年は道標をしっかりたてて、確実な道を歩むことが大事かと思っています。

何里離れているかは分かりませんが、遠く沖縄での取材中の車内。

FMラジオのDJが、東日本大震災の復興の思いを語っていました。仮設住宅で生活をされている人の声、故郷から離れて生活されている方の声など、震災から1年経ってもなお苦しい生活をされている方の声を紹介していました。

沖縄でもいまだ自分のこととして考えてくれていることに心が熱くなりました。楽天のキャンプを見に来ている地元・沖縄の方も話していました。
沖縄から楽天を応援することで東北・宮城が元気になってくれればと。
沖縄の小さな町でも聞けた復興の思い。

全国のひとつひとつの小さな思いが大きな動きになっていき、それが復興の歩を進めていく年になればと思っています。

南の島の守り神も東北も見つめていることを忘れない1年にしたいとも思っています。

次回は、梅島アナウンサーです。

ともに(1)

金澤 聡

2012/02/24

これを書いているのは、2月12日です。震災から11ヶ月が経ちました。
沖縄の久米島にいます。楽天キャンプ取材をしています。
久米島の綺麗な海を眺めていると、とても複雑な思いになります。
1年前に三陸を襲った海と同じ海とは思えません。

毎朝、楽天の投手陣は、久米島の海に向って今シーズンの目標を大声で叫びます。
一日に一人から二人ずつ順番で、この儀式は行われます。
この日の朝は、昨シーズン沢村賞を獲得した田中将大投手でした。
昨年は早朝に『沢村賞を取ります!』と宣言し、まさに有言実行となりました。
そして、今年。

『震災復興元年であり、東北のみなさんに明るい話題をたくさん届けられようにチーム一丸となって戦いましょう』

球界を代表するエースとなった今、被災地とともに戦う決意を叫びました。
2年連続で沢村賞を獲得できる権利を持っているのは、田中投手一人。
今年もマウンドで気迫の雄たけびを上げ、勝利という明るい話題を届けてくれるでしょう。
その先にある高みを目指すシーズンにともに応援していきたいと思っています。

次は寺田アナウンサーです。

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