アナ・ログ ~アナウンサーリレーエッセイ~

近頃気にしています。というか焦りさえも感じています。果たして自分と共に歩んでいく人生の伴侶が見つかるのか・・・まだ早いよと言われそうですが、気になるものは気になるのです!というのも!こちらの写真、みんな高校生の頃、同じラグビー部だった同期です。中央に写っているダンディーな男性と美しい女性が6月に見事ゴールインしたカップル!この結婚式のあと、なんとさらにこの写真に写っているメンズの中から2人もゴールインしたのです!プチ結婚ラッシュです!

結婚なんて、高校生の頃は考えもしませんでした。大学生になっても、いつかはできるだろうと楽観視していました。社会人になって結婚という言葉が頻繁に頭をよぎるようになりましたが・・・家族を背負う?今の僕では押し潰されてしまいます。子孫を残す?僕が子供だったら何と頼りがいのない父親か。と、まだまだ未熟な人間である自分にとって、結婚は時期尚早という結論に達し、日々精進していたら気づけば25歳。そんな中同期から一気に3人も既婚者が出ると、さすがに焦っています!みんな立派に成長していて一家を大黒柱として支えていくわけで、一方自分はいくら考えても柱としては細すぎるわけで。そもそも相手がいないですし。募るのは焦りだけなのです。
世間はそんなに早婚傾向だっけなぁ、と厚生労働省の統計データを調べてみると、『男性の平均初婚年齢は05年次で29.8歳、女性は28.0歳』ふむふむ、僕の場合あと5年は余裕を持っていいわけですか。いやいや!光陰矢のごとし!5年なんてあっという間ですよね。よし!未婚の同期達に取り残されないようにしなければ!まずは男たるもの仕事だ!いや、その前に貯金もしなきゃ!いやいや、まずは相手探しか・・・とにかく頑張ろう!
お次はそんな結婚の大先輩、佐藤アナであります!

私の○周年

2007/11/05
ずばり、今年は『アナウンス学校創立8周年』なのであります。
今こうしてアナログを書けるのも、アナウンサーとして仕事ができるのも、東京は中目黒にある『東京アナウンスセミナー』なくしては間違いなく実現しなかったのであります。
先日その学校の創立8周年パーティが行われまして、僕も卒業生として参加してきました。写真の中央が、学校の創設者であり、恩師である永井譲治先生、お隣は東京のケーブルテレビのアナウンサー、杉村信一さん。ちなみに早坂アナも同門です。
永井先生ほど内助の功という言葉が合う方はいません。学校は365日年中無休。1日中、学校にいて、生徒の自己PRやフリートークなどをチェックしてくれたり、エントリーシートを見てくれたり、面接の練習をしてくれたりと、親身になって教えてくれます。学校を閉めたあとはみんなで行きつけの居酒屋に行き、御飯を食べながら他愛のない話をしたり、相談に乗ってくれたり・・・とにかく、寝泊り以外は人生の9割を学校に、アナウンサー養成に注がれている方です。
教え子のアナウンサーは総勢200人以上、全国各放送局にいます。先日の8周年パーティには僕や早坂さんも含め全国から教え子アナが集まりました。それほど影響力があり、年月経っても人が集まる、人徳のある方です。
先生は別れ際、必ず両手で握手をします。そして『どんな時も明るく心をもって一生懸命、頑張ってください』と言葉をかけてくれます。アナウンサー試験へ送り出す時も毎回これで救われました。なぜか不思議と力が湧いてくるんですよね、先生流の闘魂注入です。
パーティでも闘魂注入してもらいました。充電完了、また来年元気な姿を見せられるように、これからもいち、教え子アナとして頑張るのであります。さぁお次は林アナであります!

読書の秋

2007/10/30
このテーマになって気付きました!この1年全然読書していない!読書は好きな方なんですけどね、いやぁ忙しくて・・・って言い訳ですね、はい。アナウンサーたるもの語彙や知識を増やすためにも読書は欠かしてはなりませんね。

みなさん本を買うときのこだわりってありますか?僕の場合、ハードカバーじゃないと嫌なのです。表紙のデザインがオシャレだったり、しおりが色鮮やかな綿だったり。ちょっと高いけど、あの重量感と高級感が僕の心をくすぐります。だから家の本棚にはハードカバーばっかり。さらにあいうえお順に並べて、オブジェとして眺めて楽しんでいます。完全に自己満足なんですけどね。

そしてもう一つ。映画の原作本は、映画を観る前に必ず読む!これは絶対です、何度も失敗しました。先に映画を観ると登場人物のイメージがついちゃうんですよね。原作を後で読み返したときに、頭の中に映画の俳優さん、女優さんが否応なしに出てきてしまうんです。でも原作の中での人物像は、そういった俳優さんや女優さんの人物像とはかけ離れたものがあったりして、違和感を覚えることがあるのです。
ストーリーも映画が先だともちろん内容を知ってしまうので、文章を読む中で自ら想像力を働かせて物語の世界を頭の中に描いていく、その楽しみがなくなってしまうんですよね。長い時間をかけて、登場人物の顔や、場面場面を想像しながら、世界観を膨らましていく方が僕は好きです。

後で映画を観て、感動した作品もあります。例えば荻原浩著の『明日の記憶』。去年映画化され、若年性アルツハイマーにかかる主人公を渡辺謙さんが熱演しました。原作の世界観はそのまま。特に原作ではクライマックスが実に神秘的で感動的なのですが、映画では見事にそのシーンを表現していて、改めて感動を覚えました。是非この読書の秋に、原作、映画の順で御覧下さい。

こんなことを書きながらふと目を本棚にやると、一度も開いてもいない本がズラリ・・・今から読み始めたら、読書の秋、いや読書の冬、いやいや春までかかるかも・・・頑張ります。

スポーツの秋

2007/10/08
今日はテーマさながら『体育の日』ですね。
そうです寺田さん。その取材で、この秋物凄いスポーツと出会いました。モータースポーツ、フォーミュラーニッポン。日本一速い男を決める戦いです。
9月15日、16日にフォーミュラーニッポンの第7ラウンドがスポーツランドSUGOのサーキットで行われました。そしてスポルたん!LIVEでも放送しましたが、私、レース前にフォーミュラーマシンに体験乗車させて頂いたのです!
スタートするや否や、常軌を逸した加速!と思えばコーナーで急に減速し、100キロ前後で急なカーブも曲がってしまう!もう体には前からG(重力)がかかるは、カーブで体、首が横にぶんぶん振られるは、ドライブを楽しむ暇なんてなし!内臓が体の中で右へ左へ縦横無尽に動き回り、正直気持ち悪くなります。そしてストレートでは270キロまで加速!高速で走ると景色が止まると言いますが、止まりませんって。速すぎて、残像しか見えません。とにかく興奮と
恐怖と驚きとで、終始叫びっぱなし、最後には汗びっしょりでした。
コースの1周は約3キロ。それをたった1分でフォーミュラーマシンは回るのです。1分ですよ?
その影響か終わった後、乗っていた時のことをよく覚えていないんです。たくさん出来事はあったはずなのに、感じたことはたくさんあるはずなのに、なかなか思い出せない。なぜか。僕の感覚としては、頭の中で矛盾が生じているんですね。
体は3キロを走っている間、色んなことを体験しているんです。重力とかスピードとか。しかしたった1分間での出来事。体が経験した量と、それに要した時間が見合っていないんです。だからたくさん起きた気がするけど、あっと言う間だったのでよく覚えていないんです!実に印象的でした。
いずれにしてもドライバーの皆さんは、このモンスターマシンに乗ってレースで60周ぐらいするわけで、その中でミリ単位の勝負をしているわけです。並大抵の体力、精神力じゃ絶対に戦えません。正直モータースポーツといっても、以前は車とスポーツが、どこか結びつかずしっくりこなかったのですが、今では言えます。極限まで心と体を鍛えた男達による、れっきとしたスポーツです。本当に、貴重な体験をさせて頂きました。
続いては、水上アナです!スポーツのエピソードは聞いたことがありませんが、実はスポーツウーマンなんでしょうか!?

食欲の秋

2007/09/21
写真はこれから夜勤を控えたヒトコマです。腹が減ってはニュースは読めぬ・・・さて、食欲の秋ですね。食欲に季節はあまり関係のない私。入社して1年で5キロ太りました。今は少し気にしているせいかマシになりましたが、一時は鏡に映った自分の裸を見てラフランスかと思いました。いつまでも若くないのだと思い知らされています。

特にこの季節はなぜか食が進みますね。旬の美味しいものもたくさん。秋刀魚、松茸、栗、牡蠣、さつまいも、梨・・・どれも大好物ですが、1つだけ食べられないものが。

梨です。大好きなんです!食べたくて仕方ないんです!でも食べられない・・・アレルギーなんです。シャキシャキとした瑞々しい食感を楽しみ、口の中いっぱいに広がるさっぱりした甘味を堪能すると、次にやってくるのは「痒み」。喉を猛烈な痒みが襲うのです。イガイガして掻きむしりたくても、痒いのは食道なので掻けない。まさに痒いところに手が届かない。「カッ!カッ!」と喉を鳴らして懸命に痒みをとろうとしても効果無し。水を飲んでも無駄であり、30分ほど苦しみが続きます。それはもう、じれったく、もどかしく、腹立だしく、解けない呪いをかけられたようです。
しかも梨だけじゃないんです。林檎、桃、キウイ、パイナップル、さくらんぼ、ほとんどの果物がアウト。全部大好きなのに!神様、なぜ私をこんな、ビタミン摂取を妨げる体質に・・・

というわけで、かれこれ20年は梨を食べていません。食欲の秋、どんなに美味しいものを食べて食欲を満たしても、梨が食べたい欲は今年も、そして永遠に膨らみ続けるのです(泣)

さぁお次は林さんです!林さん!例の写真ですよねぇ?
クラガノさんとムラノさん。大阪に独りで住むおばあちゃんの話に欠かせない登場人物です。

中学生ぐらいからでしょうか、大阪に遊びに行くと、おばあちゃんは欠かさず2人の話をします。特に変わった話というわけじゃないんです。クラガノさんと舞台に行った、ムラノさんとご飯を食べた。2人と過ごした日々を淡々と語ってくれます。それもご丁寧に1から100まで、移動手段や、移動中あった出来事、2人から聞いた話…と話は枝分かれ、正直何の話をしているのかわからなくなる時もあります。

何より、肝心なことが。クラガノさんとムラノさん、僕知らないんです。もうかれこれ10年ほど2人の話を聞いていますが、お会いしたことも、顔も見たことがありません。それでもおかまいなし、生き生きと語るのが僕のおばあちゃんの強さ。

おばあちゃん、だから僕、その人たち知らないってば…
時折突っ込みたくなることもありますが、普段おばあちゃんは独り暮らし。寂しさを晴らすように、嬉しそうに語る姿を見ると、そっとしてあげようと思って、10年間うんうん頷いています。

そのおばあちゃんも今年で82歳。最近仕切りに「足が痛い」と杖をついて歩いていて少し心配ですが・・・

先日遊びに行った時、トイレに行ったおばあちゃんは戻ってくる時見事に杖を忘れていました。「あ!忘れてもた!」と気付いて取りにいくと思えば、駆け足でトイレに向かっていきました(笑)
さらに散歩をして交差点で信号待ちをしていた時。「どっちに行くんだっけ?」と目的地の方角を尋ねたら、「あっちやで」とおばあちゃん。思いっきり、手に持った杖で方向を示していました(笑)
まだまだ、元気で長生きしてくれそうです。

お次ぎは、水上アナです。

ところで、写真は、林アナとの会食。先日佐藤アナの夏休みの間スーパーニュースのピンチヒッターを務めさせて頂きまして、そのお疲れ様会で焼肉に連れていってくださいました。林さん、お肉に夢中ですね。

宿題あれこれ

2007/08/21
『ごんぎつね』って皆さんご存知ですか?小学校の国語の教科書に載っていた物語なのですが、最近の教科書にもあるんでしょうか?いたずら好きのキツネの「ごん」とおじいさんをめぐる物語。貧しいおじいさんを思って鰯やら栗やらを盗んだり獲ったりしては、毎日おじいさんの家にこっそり置いていった、ごん。しかしある日家でおじいさんとばったり出会い、何か盗みにきたと誤解され銃で撃たれてしまうというちょっと悲しいストーリーです。

小学校の頃、その読書感想文が宿題で出されました。そして提出後、迎えた国語の時間。先生が「みんなの感想文で特に良かったものを今から朗読する」なんて言い始めました。次々と生徒の名前が呼ばれ、公開朗読される中、呼ばれたんです、僕の名前が。

「板垣君のは皆とちょっと違いますよ~よく聞いてくださいね~」

恥ずかしくも、内心やっぱり嬉しいものです。が!先生が僕の感想文の書き出しを口に出した瞬間、起きたのは、笑いでした。

なぜか。

僕は「感想文」と言われたはずなのに、ごんへの「手紙」を書いたのです。なぜだかは今思い起こしても全くわかりません。わからないけど、誤解されたまま死んでいったごんが本当にかわいそうで、同情してあげたくて、その思いを赤裸々に綴っていました。「ごん君、きみはいい子なのに、可哀想だったね」なんて書き出しから始まり、「ごん君、撃たれて痛かったろう」などと哀れんだり、思いやりに敬意を表したり。一体お前はごんの何なんだ、友達か!と突っ込みたくなるほど、とにかくごんを熱く持ち上げる手紙でした。
しかしクラスから見ればただの的外れ。「なにそれ~」「ごん君だって~変なの~」容赦なく浴びせられる嘲笑。珍獣を見るような目。先生は先生で、「そんなこと言わないの!素晴らしい感性じゃないの!」と言ってくれて、朗読を続けるんですが、僕には逆効果。あぁ、もうやめてくれとひたすら願ったものです。
『宿題あれこれ』というテーマで考え始めて、真っ先にこの思い出が蘇ってきました。10何年も前の話なのに。よっぱど当時の僕、辛かったんだろうな笑

次は梅島さん。宿題は出来は別としてすぐ片付けるイメージがありますが・・・・・・
寺田さん、だから、ないですって。惨めになるのでもう勘弁してください。

夏休みといえば、僕の場合『青春18切符』!5枚1つづりで12000円、1枚で1日JR乗り放題(鈍行限定)。夏休みなど大きな休みの時にJRが販売します。うまく利用すれば1日2400円でかなりの距離を進むことができるのです。大学時代はこの切符を使って、夏休み1人で、時には友達と国内ローカル鉄道の旅に出かけていました。
地域独特の列車に乗り込みガタゴトガタゴト。のんびり揺られて、読書に更けたり景色を眺めたり。目的地に着いたら観光はもちろん、その土地ならではの食を食べ歩く。何だか世界と時間を贅沢に楽しんでいる気分になります。

ただ九州へ男友達2人と向かった時、あれは凄かった。まず横浜駅を午前0時過ぎに出る「ムーンライトながら」という夜行列車に乗り込みます。そして午前5時頃、終点、岐阜県の大垣駅に放り出され、あとは鈍行列車に乗り換えて西へ、何度も乗り換えひたすら西へ。お昼に関西地方、夕方に中国地方を通過し、博多駅に着いた時には午後9時。なんと21時間電車に乗りっぱなし!1日経っていないので、使用する青春18切符は1枚。たった2400円で九州まで行けてしまったのです。

とはいっても21時間の乗車。最後は会話のネタが完全になくなり、言葉を発しなくなります。お尻は長時間座り続けたことで激痛。座るのが嫌になり、ならばと立っていたら足はパンパン。景色は見飽き、本も読み飽き、寝ようにもそれまで何度か居眠りしているのでお目目パッチリ。本当にやることがない。博多に着く頃には全員疲労困憊、ぐったり放心状態でした。
ようやく博多駅に着いて、真っ先に屋台で食べた博多ラーメン。あれは格別だったなぁ。疲れきった全身と心に染み渡りました。その後も九州を南下して、阿蘇山を徒歩で登って牛に囲まれるわ、靴の裏がフンだらけになるわと、エピソードはまだまだあるのですがこれ以上書ききれないので今回はここまでということで。

時間と体力を要する旅ですが、それができたのも学生時代有り余るほどの時間があったからこそ。社会人になってからはなかなか実現が難しく、今となっては最高の思い出です。あ、でも今年の夏休みはこれからか。久方ぶりにどこかへふらっと行ってみようかな。

続いては林アナです!林さんも旅にまつわる思い出だとか。

夏と言えば

2007/07/11
寺田さん、ないです。悲しいことに即答です。まず相手を探さねば・・・

さて、夏といえば、僕の場合カレーです。カレーは世界で一番好きな食べ物ですが、夏になると無性に食べたくなるのはきっと私だけではないはず!うだるような暑い日に、汗を滝のように流しながらとにかく口に掻き込む!熱くても、辛くても、ハフハフ言いながら一心不乱に掻き込む!水には手をつけず、最後に一気に飲む!イメージとしては永谷園のお茶漬けのCM!何か、夏にそうやって食べるのが好きなんですよね。しかも僕、カレーの摂取量は底なしなのです。お店の大盛りでは全く足りず、実家では4、5杯たいらげた後、シメにルーだけを食べるのが定番スタイル。鍋は空っぽ、よく母を悩ませたものです。
それほど好きなので、実家を離れ、夏を迎えた今、カレーに飢えています。自分でつくれないので尚更です。あぁカレーが食べたい・・・あの香りを思い浮かべるだけでもう涎が止まりません。で、我慢できず、今ひそかに、仙台、カレー屋めぐりを始めています。ふらふらと街を散策しながら、カレー屋を見つけては独り立ち寄ってがっつき、幸せに浸る日々。まだ数える程ですが、着々とカレー欲を満たしているのでした。ちなみに今のお気に入りは一番町アーケードにある『やまん』。店長が大のスポーツ好きで、ラグビーの話をして熱くなり、そして美味いカレーを食べてさらに熱くなっております。

写真はカレーとは全く関係ありません。先日『クボタ民謡』のロケに行った時のヒトコマです。今回の舞台は石巻市北上。民謡はもちろん、温泉や美味しい食べ物など、北上の魅力を秋田テレビの谷桐子アナ(写真右、中央は追分温泉の女将さん)と一緒にたっぷりお伝えします!7月15日放送、是非御覧下さい!

さて次は、夏といえばこのお方!
『みちのくのTUBE』浅見さんです!
「逸見政孝さんのようなアナウンサーか、ダウンタウンのようなお笑い芸人」

小学校の卒業前に、父兄も参加して最後のクラス会が行われました。その中の”将来の夢発表”で僕はこう発言したそうです(母親談)。発言自体はうろ覚えなんですよね笑

でも確かになりたかったんです。当時僕がTVで夢中になっていたのは逸見さんとダウンタウンが出る番組でした。
ご両人の共通点は”司会、仕切りに長けて、面白い”こと。僕自身人前でしゃべること、級長や班長として仕切ること、先生やクラスメイトのモノマネで笑いをとることが好きでした。そんな僕にとって逸見さんもダウンタウンも、自分が好きなことの達人に見えて、格好良く、面白く、そして憧れだったのです。

特に逸見さんの存在は若干小学生の僕に大きく影響をもたらしました。活躍される姿は亡くなられて14年経った今でも脳裏に焼きついています。テキパキと司会をこなし、時に冗談でスタジオを笑いで包む。とことん真面目なんですが、笑いも忘れない。そのギャップが大好きでした。
ただ何より忘れられないのは逸見さん自身が癌であることを告白した記者会見。

「私が今侵されている病気の名前は、病名は、癌です」
「僕はやっぱり人間ができていないので恐ろしいです」

目が窪み、頬骨が浮き出るほど痩せてしまった逸見さんが自身の病を告白し、心境を語る姿はあまりに衝撃的でショックでした。そして、わずか3ヵ月後、早すぎる他界。速報ニュース、追悼特番まで放送され、改めて日本中から慕われていたことを認識しました。その人柄を自分も尊敬し、幼いながらこんな人になりたいと思ったのです。

逸見さんは僕の中でアナウンサーを目指すきっかけともなった人。幼い頃の記憶なので徐々に薄れてきてはいますが、いつも僕の頭の隅には逸見さんがいました。そして今もなお、永遠の理想として、その後姿を追い続けています。

さてお次は早坂アナ!子供の頃から並々ならぬ思いがあったようです。