金澤 聡
2026/09/24
秋が近づくと、なぜか夏の暑さを思い出します。
「のど元過ぎれば熱さを忘れる」といいますが、人間はいかに勝手なものかと。
あれほど「暑い、暑い」と言っていたのに、朝晩に少し涼しい風を感じるようになると、
今度はあの暑さが、少し恋しくなります。
そして、もう一つ思い出すのが、夏の甲子園です。
今年も、宮城代表・仙台育英の試合に一喜一憂しました。
仙台育英のエンブレムといえば「ライオン」。
仙台市中心部の仙台三越の入り口に立つ、あの「ライオン」にも、
仙台育英野球部の帽子がかぶせられていました。(写真)
街全体で仙台育英を応援している。そんな思いが伝わってきます。
残念ながら、仙台育英は準々決勝で敗退。
しかし、どんな状況でも最後までひたむきに白球を追う選手たちの姿からは、
画面越しにも熱い思いが伝わってきました。
高校スポーツには、サッカーやバスケットボール、ラグビーなど、さまざまな競技があります。
もちろん、夏の高校野球も、地元代表の活躍に胸を躍らせるという点では同じです。
それでも、夏の甲子園には、それだけでは言い表せない、独特の空気があります。
白球を追う選手たち。アルプススタンドから響く応援。ブラスバンドの音色。
照りつける太陽。そして、負ければ終わるという一発勝負。
選手だけではなく、応援する人、故郷で見守る人までを巻き込み、ひとつの物語になっていく。
それが、独特の空気感を作っているのかもしれません。
毎年そうですが、夏の甲子園が終わり、季節が秋へと進んでいくと、少し寂しさを感じます。
「ああ、今年の夏も終わったな」と。
でも、しばらくすると、また見たくなるのです。
あの歓声を、あの応援を、そして、県勢の試合を。
暑さにさんざん文句を言いながら過ごした夏なのに、秋風が吹き始めると、
もう次の夏を待っている自分がいます。
人間とは、つくづく勝手なものですね…。