アナ・ログ

春と言えば!

佐藤 拓雄

2024/04/24

先日、春らしい「桜あん」のだんごを食べました【写真】
甘いものは何でも好きな私ですが、桜餅とか「桜なんとか」の和菓子もとても好きです。やはり、花より団子ですね。
ちなみに、桜餅の桜の葉は、「剥がす」派です。うまく葉を剥がせたかどうかで、テンションが上下しますが、意外と剥がすのが上手いと自分では思っています。

さて、お題は「春と言えば」ですが、私が思い浮かんだのは、ある映画でした。
タイトルは、「(ハル)」。
「春」ではないですし、季節の「春」という意味でもないのですが・・・

森田芳光監督、深津絵里・内野聖陽主演、1996年の作品です。
パソコン通信をモチーフにした物語で、パソコン通信のやり取りの文字をそのまま画面に使う演出が、当時としてはとても斬新でした。
・・・ここで、そもそもパソコン通信って何?という方もいるかもしれませんが、今のSNSの原型みたいなもの、と言ったらいいでしょうか。スマホの無い時代の話です。

それはともかく、今でこそ、LINEのやり取りなどがそのまま画面に出てくるような演出の映画・ドラマは珍しくありませんが、1996年当時、この映画は大胆で実験的だったと思います。
当時の評判や、興行的にどれほどだったのかはよく分かりませんが、そういう目新しさだけでなく、人の心情を丁寧に繊細に描いていて、心に残る佳作だと思っています。
本筋とはあまり関係ない所では、東北新幹線が舞台の一つになっているのも、ちょっとうれしいポイントでした。

どうにも「春」の話には持って行けませんでした。
すみませんが、今日はこのへんで。

明日は、西ノ入アナウンサーです。

新年度 2024

佐藤 拓雄

2024/04/08

【写真】新年度早々、仙台放送にやって来たお客様。「仙台弁こけし」です。公式プロフィールによると「いぎなし(とても)なまってる宮城のご当地キャラクター」。
その通り、絶妙な仙台弁と愛らしい姿で、ニュースセンター中を、「いぎなし」笑顔にしていきました。
あ!私、サンダル履きでした!すみません(苦笑)

さて、本題。
長女がこの春大学を卒業し、この新年度から社会人になりました。
子どもの経済的自立が、子育ての一つのゴール、と考えると、ともあれ長女に関しては、子育て「卒業」と言えそうで、感慨深いものがあります。
しかし、我が家は、次男がまだ中学生、長男も自身の目標に向かって学生の身を続けているので、私の子育てのゴールはまだ先です。

この新年度は、私自身の立場にも変化がありました。
4月1日から、報道部との兼務になり、アナウンサーではありつつ、報道部でニュースのデスクの仕事もしています。
私はこれまで、アナウンサーとしての仕事内容は、報道が大半でしたので、報道は自分の「ホーム」の一つという感覚もありますが、これまでとは違う形でも報道に携わっていくことになります。

それに伴い、アナウンス部長は、金澤聡アナウンサーに変わりました。

私は、アナウンス部長を2017年3月から丸7年務めましたが、文字通りあっという間の出来事で、いつの間にそんな時間が経ってしまったのか、というくらい、7年もやっていた感覚が全くありません。40代だった自分が、7年経って50代半ば。光陰矢の如しです。怖い怖い。
今後も、後輩アナウンサーの指導・育成には、変わらず関わっていきますし、私の部長時代に採用・入社してきた若手アナウンサーたちは、いつまでも自分の子どもたちのような気持ちですので、変わらず見守っていきます。
今年度は、新人アナウンサーの入社はありませんが、若手アナウンサーをはじめ、仙台放送アナウンス部を、引き続きどうぞよろしくお願いします。

続いては、西ノ入アナウンサーです。

東日本大震災13年

佐藤 拓雄

2024/03/11

きょうで、東日本大震災の発生から13年となりました。
多くの方の命日にあたります。心からご冥福をお祈りします。

13年経ったということは、今の小学生以下は、全員が震災後の生まれということになります。
先日、地元新聞に、独自の調査結果が掲載されました。
宮城県内の小学6年生(つまり震災後生まれ)の17.7%(6人に1人)が、東日本大震災の発生年月日を正確に回答できなかったといいます。
震災伝承の課題と現状を表す結果に、驚かされました。
分かっていることとは言え、震災を文字通り「知らない」世代がここまで増えていることに、13年という時間を感じさせられます。
一方で、そのことだけで評価できるものでもないのもまた事実。
これからますます増えていく震災を知らない世代に、何を、どう、伝えていくのか、震災を経験した一人として、伝えることの模索を続けていかなければと改めて思います。

去年の秋、愛知県の大学生たちに、震災のことを話す機会がありました。
ゼミの研究の一環で、被災地や被災地のメディアを取材しているとのことで、震災を伝える一人としての私自身の体験や感じていることが話の中心です。
実はご縁があり、この大学の学生たちに話をするのは初めてではないのですが、毎回とても熱心で感心しています。
今回の学生たちは、大学2年生で、2011年は小学校低学年、しかも皆、震災の被災地出身ではありませんので、ほとんど記憶はないということでしたが、発生当時の状況や葛藤から現在に至るまで、多岐に渡って、熱心に質問し、話を聞いてくれました。
十数年が経った今、他の地域に、強い関心を持っている若い人たちがいるのが、大変頼もしく、私の話もついつい長くなってしまいました。
自分たち以外の人々を取材してテレビで伝えていくだけでなく、私たち自身の経験を、様々な形で伝えていくことも、私たちにできること・すべきことであり、震災伝承の一つだという思いを、年を重ねるごとに強くしています。

【写真】震災伝承施設の一つ、旧気仙沼向洋高校の伝承館です。震災遺構や震災を伝える施設の存在も、今後さらに重要になっていくと思います。

明日は、西ノ入菜月アナウンサーです。

最近こんなことしています

佐藤 拓雄

2024/02/28

我が家の朝は、毎日「めざましテレビ」。
そして、毎朝、「めざましじゃんけん」に挑戦し、勝敗に一喜一憂しています。なぜか妻は常にチョキを出したがり、私と中学生の次男はその時々の勘。
ともあれ、勝った・負けた・あいこだ、今週は点数の積み上がりが悪いとか、週の前半であっという間に100点になったとか、朝の話題の一つになっています。

そんななか、最近ふと思いました。
一般論として、じゃんけんの確率は、必ず3分の1。「めざましじゃんけん」の確率は調べていませんが、いくらなんでもその日全部同じということはないはず。
だとすれば、一週間同じものを出し続ければ、確実に100点に到達するはずだと。
平日のチャンスは4回。ただ、5時台は起きていないこともあるので、我が家の場合はだいたい3回。その3回が、確率通りに、勝ち・負け・あいこだとすれば、一日で35点。三日で100点を超えます。全て負けの日があったとしても、15点。いくらなんでもそれが五日続くことはないだろうから、悪くても一日平均20点とみれば、かける五日で100点到達です。
「めざましどようび」にも、2回チャンスがありますしね。

さらによく考えれば、毎日4回すべて挑戦すれば全敗でも20点なので、五日で100点。どんな勝敗でも、欠かさず挑戦すれば必ず100点になるわけですね。よくできています。

ということで、先週、全てチョキを出してみたところ、大成功。できなかった回もあったのですが、それでも木曜日には100点に到達しました!粘り勝ちです。
こんなやり方がよいのかどうかは分かりませんが、ともあれ実験成功、ということで。

【写真】仙台放送受付の「めざましくん」。

明日は、飯田アナウンサーです。

寒さの話あれこれ

佐藤 拓雄

2024/02/09

冬の体育館は寒い。
当たり前のことで今さらですが、最近そんなことを感じました。
中学生の次男の部活動の練習試合の見学です。
大げさではなく、冷蔵庫の中にいるようでした。

以前は高校の部活動を体育館で取材する機会も多く、冬の体育館がとても寒いということは知っていたのに、感覚として忘れてしまっていたようです。

思い出してみると、公立高校の体育館は特に寒く、ジェットヒーターみたいなものがあっても全く効果は感じられず、それさえない所のほうが多かったですし、屋内だからといって、外と変わらないのではと思うほど。
もちろん風が吹いてこないだけ外よりはマシですが、よく晴れた昼間は、日差しが届かない分、かえって外より寒く感じます。

学校の体育館ではなく、某屋根付き運動場は、昼間でも冬は外より寒く、夏は風が通らないため外より暑いという、最悪のコンディションだったことも思い出しました。

さて、次男の練習試合の見学に話を戻しますが、子どもたちは運動をしているのでまだいいのでしょうが、その日はそれでも寒かったようです。まして動かない親たちは、数時間で、文字通り体の芯まで冷え切りました。
帰り道、誰ともなく、「ラーメン食べたい」となって、親子3人でラーメン屋さんに直行。熱いスープが五臓六腑に沁みわたり、凍った体が「解凍」されたようでした・・・

【写真】はイメージです(笑)

次は、そんな寒さとは無縁の沖縄で、楽天イーグルスのキャンプを取材している、下山アナウンサーです。

試験の思い出

佐藤 拓雄

2024/02/01

【写真】は、岩手県の宮古駅にある「落ちないネコ」。駅舎の鉄骨に右前足の先を引っ掛けてあるだけなのに、東日本大震災の時も落ちなかったとのことで、受験生の縁起担ぎ、合格祈願に人気だそうです。

さて、私自身の受けた試験は、最も近い、会社の採用試験でも30年以上前ですので、「試験の思い出」と言われて、まず頭に浮かぶのは、自分の子どもたちの試験のことばかり。
「試験に臨む子どもの親」としての無力感を、何度となく味わった、という思い出ですね。

親としてできるのは、気を揉むことだけで、それが何にもならないことは分かっているのですが、それでも心配です。もちろん、心配した分、よい結果が出るというわけでもないし、結局は本人次第ですので、本当に無力でしかありません。
「試験を受けるのは子どもなのだから、親はどんと構えていればいい」ということをおっしゃる方もいますが、性格的にそうできないから心配なわけで。
そういう私のことを、子どもたちは鬱陶しいと思っているのだろうなあ、と思いつつ、それでも、親として何かまだできることがあるのではないか、という諦めの悪さ。

子どもたちもそれぞれ大きくなりましたが、まだあと何度か、「試験に臨む子どもの親」をすることになるので、当面、私の気持ちが落ち着くことはなさそうです。

でも、大学受験の付き添いで一緒に宿泊したとか、テストの成績や合格発表で喜んだとか、少しはよい思い出・楽しい思い出もありますので、自分の中でそちらをクローズアップして考えた方が、精神衛生上よいのでしょうね(苦笑)

明日は、堤アナウンサーです。

2024年どんな年に?

佐藤 拓雄

2024/01/04

年明け早々、大変な災害が起きてしまいました。

平和な日常がいかに大切か、またしても思い知らされました。
北陸の方々も、そして、翌日の飛行機事故で亡くなった海上保安庁の方々も、今年はよい年に、との思いで新年を迎え、初日の出を拝んだり、家族でおせちを食べたり、初詣に出かけたり、あの時までは、平和な元日を送っていたはず。
全く他人事ではありません。
被害に遭った方々に心よりお見舞い申し上げます。

私は今年も、元日は、私たち一家と近くに住む父とでおせちを食べました。我が家ではこれがこのところの恒例になっています。
父は今年90歳を迎えますが、元気に料理を食べ、お酒を酌み交わすことができるのは、健康だからこそ。今年もまた一年、一緒にお酒を飲めるように元気でいてほしいと心から願いながら、正月の団欒を過ごしました。
昼過ぎに集まり、そろって正月を迎えられることのありがたさを感じ、散会した直後、北陸の大地震が起きたのです。
なんという一年の始まりでしょう。
家族そろっての正月というものも、健康だけでなく、平和であればこそです。

世界に目を向ければ、戦争や紛争もまだ続いています。
大変な始まりとなった今年ですが、どうか、せめてこのあとは平和な年になってほしいと、切に祈ります。


明日は、堤勇高アナウンサーです。

2023年を振り返って

佐藤 拓雄

2023/12/30

漢字能力検定協会の今年の漢字は「税」でしたが、私は正直全くピンときません。

私が勝手に選ぶ今年の漢字は、「露」。
「露見」の「露」です。

ジャニーズ、宝塚、ビッグモーター、日大、そしてここへ来て、自民党の裏金、ダイハツ。

どれも、これまで続いてきた異常な状態が、表沙汰になった・露見した、という共通点があります。閉じられた小さな世界の内部や仲間内の論理だけで、世間の目が届かないのをいいことに、およそ世間的良識からかけ離れたことを、組織ぐるみで当然のように続けてきた、という点も全く共通です。
神戸の病院の若い医師の自殺も、医師の世界で当然のように行われている、異常な実態が露見した出来事という点で、同じだと感じました。

露見したことで、事態が好転すればまだ救いがありますが、だとしても、そこまでにどれだけの人が犠牲になったのかと思うと、やりきれません。

【写真】は内容とは全く関係なく、冬の広瀬川。先日通りかかり、仙台らしい風景だと感じましたので。


さて、今年も、仙台放送アナウンサーによるリレーエッセー「アナ・ログ」をお読みいただきありがとうございました。
年内の更新は今日までとさせていただきます。皆さま、よいお年をお迎えください。
年明けは1月4日から始めます。来年もご愛顧の程よろしくお願いいたします。

冬に思うこと

佐藤 拓雄

2023/12/13

先日、出張で北海道に行きました。
行った日は、札幌の最高気温が氷点下の真冬日、帰る日の朝は今季一番の冷え込み、という2日間。仙台にいるよりひと足もふた足も先に、真冬の到来を感じました。
【写真】は、帰りの飛行機の窓から見えた、すばらしい雲海です。

寒さと飛行機で思い出したのが、真冬のアメリカ旅行。
このアナ・ログにも何度か書いたかもしれませんが、バスケットボールの神様マイケル・ジョーダンの試合を観に行ったのです。
1997年のことですから、四半世紀以上も前のことになります。
振り返ると、シカゴ・ブルズ2度目の3連覇の最中で、ブルズの黄金期、ジョーダンの円熟期と言ってもいい最高の時期でした。ブルズの試合は常に満員でチケットは入手困難。しかし、これだけの選手を、同時代に生きる者として観に行かないわけにはいかないと、独身の気楽さもあり、なけなしのサラリーをつぎ込んでチケットを手に入れ、アメリカへ。
真冬のアメリカ北部は、最高気温が氷点下10℃という日もあり、痛いほどの寒さでしたが、それさえも心地よいくらいのハイテンション。夢のような時間を過ごしました。

不世出のプロスポーツ選手といえど、現役生活は何十年も続くわけではありません。まして、その最も脂ののった時期に、活躍をこの目で見られることは、やはり奇跡的なこと。
マイケル・ジョーダンの現役生活は、通算15年でした(2度目の現役復帰となった最後の2年は「おまけ」のようなものと考えれば、実質13年)。そのわずかな期間に生で観戦するタイミングを得られたことは、今考えても幸運としか言いようがない、と改めて思ったこの冬でした。

そして現在、不世出のプロスポーツ選手といえば、大谷翔平。
アメリカに観に行きたいのはやまやまですが、今は時間もお金もありません。タイミングとは、つまりそういうことですよね。

明日は、伊藤瞳アナウンサーです。

そろそろ冬支度

佐藤 拓雄

2023/11/21

しかし、あの猛暑はなんだったんだ?と思うくらい、急に冬が来ましたね。
寒いねえ、というのが毎日の挨拶になって、また来年になったら、あの寒さはなんだったんだ?という猛暑になるのでしょうか。
誰もが感じていると思いますが、極端な季節感というか、気候になっていますよね。

さて、冬支度、といわれて思い出したのは、インフルエンザ予防接種ですが、もはや予防接種より先に流行しているし、これも季節感が何だか変ですね。

あとは、タイヤ交換。
さっさと交換して雪が降らないと何だか損をしたような気がしたり、春は春で早めに夏用タイヤに戻して、雪が降ったらどうしようとか、自分の優柔不断さがとても現われるようで、好きな冬支度ではないですね。
・・・と言っても、この頃は、ほとんど妻に行ってもらっていますが。

それから、冬が近づくと、ビールを飲みたくなります。なぜ冬になるとビールを飲みたいのか。
これはもう、コマーシャルの影響に決まっています。
大学生の頃、冬限定のビールが発売され、槇原敬之のあの曲とともに繰り返し目にした、あのコマーシャルです。
ビールを飲む横顔、ですよ。すごくうれしそうに、ですよ。
私はあのコマーシャルに完全にやられました。
なんて楽しい、なんて幸せな景色!と思ったわけです。
夏でも春でも秋でもビールは飲みたいのですが、この格別感!
冬!ビール!という条件反射が私の中にできあがってしまっているのですね。
・・・若い方にはなんのことやら、という話でした。
しかも、冬支度じゃないし。

【写真】先日の大阪出張での一枚。今季一番の寒い日で、「水の都」も冬支度という雰囲気でした。

続いては、西ノ入さんです。