アナ・ログ

夏にご用心!

寺田 早輪子

2012/07/27

「ちゅぱ!ちゅぱ!ちゅぱ!ちゅぱ!…」
夜中に私を目覚めさせるこの音。

私の隣で寝ている4カ月の息子が指を激しくしゃぶっている音です。

「早く起きてくれー。乳をくれー。」
無言で、そう、せがんでいるようです。

これまで、夜中の授乳はほぼ一回で、ぐっすり眠ってくれていた息子ですが、
ここ数日、真夜中まで暑い日が続き、寝苦しいのか?喉が渇くのか?2時間おきに起きるように…(-。-;)!

…寝不足です。

暑い日に熱中症を防ぐためには、こまめな水分補給と塩分補給が大事ですが、
まだ離乳食も始めていない息子にとっては、とにかく母乳!ミルク!しかない!
眠気に負けず、暑さに負けず、お母さんはちゃんとがんばって起きて授乳するからね(^∇^)

☆ちょっと早めの盆踊り!暑い日は夕方に外出するようにしています。

アナ・ログ、続いては、佐藤拓雄アナウンサーです!

文月の出来事

寺田 早輪子

2012/07/12

仙台放送に入社したのは文月の、7月1日。
私は中途入社なので、7月に仙台でのアナウンサー生活をスタートさせました。

入社試験を受けたのはついこの間の出来事のようですが、あれからもう8年になるなんてビックリ!

入社試験というと、よく「1分間で自己PRしてください。」という出題があります。
これがなかなか難しい。
みんな、何とか試験官の印象に残るようにと、考え抜いてくるわけですが。

新卒採用で、面接を受けまくっていた頃。
とある企業の集団面接で、とても印象に残る自己PRをした男性がいました。

「僕は、例えるなら『おでん』のような人間です!まず、穴のあいた望遠鏡のような『ちくわ』。
僕はちくわのように先を見通せる先見性があります!」

「そして、よく味のしみこんだ『大根』。僕は大根のように人の話をよく聞いて、吸収します!」


私は思わず試験官ではなく、「おでん」の彼の顔をのぞきこんでしまいました。
かなり練りに練ったスピーチ。
その場の空気を、「おでん」の彼に持っていかれたと感じました。

試験官だけでなく、一緒に受験した学生の印象にも残っている、「おでん」の彼。
インパクト大な自己PRでした。

☆久しぶりに写真を載せてみました。息子とお散歩です。

続いては、私のカメラテストで試験官だった浅見アナウンサーです!


梅雨の季節に思う事

寺田 早輪子

2012/06/21

カラオケでの十八番は石川さゆり「津軽海峡冬景色」。アン・ルイス「六本木心中」。

こんな私が、最近、『童謡』を歌っています。だって、息子が喜ぶから。

『雨、雨、降れ、降れ、かあさんが~♪』
梅雨入りして以来、雨が降るとこの歌を歌います。

『蛇の目でお迎えうれしいな~♪』

私が子供の頃は『蛇の目(じゃのめ)』の意味が分からず、歌っていました。

中学生くらいになって、「『蛇の目』とは傘のこと」と分かりましたが、
「『ヘビの目』がなぜ傘なのだ?」とちょっと考え込み、
「『♪…かあさんが、ヘビの目でお迎え』に来たら、かなり怖い。」と想像したのを覚えています。

3カ月の息子も、「『蛇の目』って、何だ?」と思いながら、私の童謡を聞いているのでしょうか(^^;)
そのうち、「私の目が「ヘビの目」になってお迎えに来るシーン」を想像されたら、嫌だな…(^^;)

…などと、想像しながら、私は今日も童謡を歌っています。

続いては…、仙台で迎える二度目の雨の季節ですね?稲垣アナウンサーです。

水無月

寺田 早輪子

2012/06/15

水無月。六月。
あの大地震から、もう4年が経ちます。

2008年6月14日に発生した「岩手・宮城内陸地震」。宮城県栗原市で最大震度6強を観測。雄大な栗駒山も深く、大きく傷つきました。
温泉宿も多い栗駒山ですが、去年の東日本大震災の影響もあり、4年経ってもなお再開できずにいる旅館もあります。

「なぜ東北が、短期間に何度もつらい目に遭うのか…。」東北出身の私はこう考えずにはいられません。
それでも、東北人の私を、勇気づけてくれる一文があります。

『たゞいちばんのさいわひに至るためにいろいろのかなしみもみんなおぼしめしです』

東北(岩手)の出身で、私の大好きな作家の一人、宮沢賢治。『銀河鉄道の夜』にある文章です。「どんな困難なことも、きっとこれから出会う幸せのためにある。」そんな風に思えます。

現在、休業状態の宿のうちの一軒「三浦旅館」は、この8月の再開を目指し動き出しました。栗駒山に『いちばんのさいわひ』が訪れることを心から願っています。

「アナ・ログ」次は、金澤アナウンサーです!!

若葉の頃に思う事

寺田 早輪子

2012/05/31

若葉の季節。
先日、青々とした木々の並ぶ緑道を歩いて、息子と病院へ行ってきました。
予防接種です。
生まれたばかりの息子。やることなすこと全て、そして予防接種もまさに「若葉マーク」。

病院では始めに、ロタウイルス胃腸炎予防ワクチンから接種することに。
最近はご機嫌の良い時に、ニコニコ笑うようになった息子。
生ワクチンで口から接種するタイプのこれは、とても甘いようで、
「ニコッ」と、先生に微笑みかけながら味わっていました(^^;)

しかし!!!
次に、ヒブの予防ワクチンを注射した途端!
「ぎゃあああああ!!」

さらに!!!
小児用肺炎球菌ワクチンも!
「うぎゃあああああ!!」

生まれてから一番の大声で、顔を真っ赤にしてギャンギャン泣いてしまいました…(;0;)
目に涙をいっぱいためて、私の顔を見つめ泣く、その様は、
「なんでこんなに痛いことされるんだよー!!」と訴えているよう。

その顔を見て、私ももらい泣き。

「ごめんね。あなたのためなのよ。ごめんね。」…と言っても、息子はぎゃんぎゃん(>0<)

私自身も注射は大の苦手ですが、自分が注射されるのと違って「心が痛い」。
母になって初めて感じるこの思い(;▽;)

また一カ月後に、今度は三種混合ワクチンの接種が始まります。そして、その一ヵ月後も…。
新米母さんの心の痛みは続くのであります…。

「アナ・ログ」続いては、金澤アナウンサーです!

五月晴れ

寺田 早輪子

2012/05/02

3月に生まれた息子も、生後一カ月半が過ぎ、外出が出来るようになりました。五月晴れの空の下、息子とのお散歩が楽しみです。

実は、先日、「お散歩デビュー」してみました!
…とは言え、近所の公園までちょこっと歩いて、30分ほどで戻ってきちゃったのですが…。
人混みを避けて、直射日光も浴びないように…、といろいろと気をつけなければならないからです。

「ちょっとそこまで…」という距離でも、荷物はたくさん!換えのオムツを持って…、お尻拭きを持って…、タオルを持って…、お漏らしした時のために着替えも…と、バッグにいろいろ詰め込むと、かなりの重さ。

準備万端で、いざお出かけしたのですが、息子は外に出た途端に、熟睡(;▽;)
「ほら!サクラだよ~!」「お花が咲いているよ~」と話しかけても、グーグー、寝る…。
外の景色を興味深く見てくれるのは、まだもうちょっと先になりそうです(^^;)

五月晴れの日の息子とのお散歩。当面は、床上げまで外出できなかった私の気晴らしの時間になりそうです。

あ!息子が泣いている。また、おっぱいの時間です。では。

「アナログ」。続いては、稲垣アナウンサーです!

2012年 春

寺田 早輪子

2012/04/19

春。

例年、目でサクラを、鼻でスギ花粉を…と(>_<)、全身で春を感じている私ですが、これを書いている今日現在、まだ産後ひと月に達しておらず、おっぱい、おむつ替え、おっぱい、おむつ替え…で外出できない状況でございます。

そんな私が今年、花見の代わりに楽しんでいるのが、「息子観察」。

授乳の時に、我が子の顔をじっと見つめながら「眉は少し私似かしら?」「鼻の穴は主人に似てるわ」などと観察するのです。

そうしましたところ、息子の頭にユニークなものを発見。

つむじが、3つあるのです。
前髪の中央より少し左側に、1つ。さらに頭頂部に、2つ。合計3つ。

つむじが1つしかない私から、つむじが3つの子が生まれました。

3つのつむじが絶妙な毛流れをかもし出し、息子の頭は、ブローなしでも常に「ベッカムヘアー」になっております。
見る角度によっては、私の好きな「キューピーちゃん」っぽくもあります。

家族に報告したところ、夫の前髪にも息子と同じ位置につむじを1つ発見。

さらに、頭頂部につむじが2つというのは私の実母と同じでした。

遺伝って、すごいですね~。

ところで…、
「私に似たところはどこかしら?」…と思いながら、今日も観察を続ける私でございました。

「アナ・ログ」続いては、浅見アナウンサーです!

新たなスタート!

寺田 早輪子

2012/04/12

初めての母乳育児。
私にとって、この春の新たなスタートは、何と言ってもコレです!

3月に生まれた長男は、鼻をフガフガ鳴らしながら、首をプルプル横に振りながら、乳首にくらいついてきます。
その様子を見て、助産師さんは「何とやる気に満ち溢れた子なんでしょう!」と話していました。

母乳育児。順調な滑り出しかと思っていましたが、退院して3日目。
息子は急に乳首にうまく吸い付けなくなってしまったのです。

吸っても、すぐ離してしまう。その繰り返しで、30分もするとさすがにイライラしだすのか、生まれてから一番大きく、悲しげな声で泣かれてしまいました。

その泣き顔を見て、私も「何でだろうね?ごめんね…」と、もらい泣き。

「新生児と新米母さん、二人でわんわん泣くの巻」です。

急遽、主人に哺乳瓶で粉ミルクを作ってもらい、その傍らで、私は義姉にいただいた搾乳器を組み立てて、使用。

真夜中に、泣いた目をはらしながら、搾りました。


ところが!翌日は一転、息子は何事もなかったかのように、乳房にくらいついてきたではありませんか。

その後も何とか母乳を吸ってくれています。

あの一日は何だったのでしょうか…。

粉ミルクの作り方や搾乳器の使い方を練習する機会を、息子がくれたのかもしれません。

何より、あの一日があったから、今、私は「吸ってくれて、ありがとう」と息子に話しかけながら授乳することができています。


「アナログ」続いては金澤アナウンサーです!

ともに(3)

寺田 早輪子

2012/03/28

生まれました!
やっと生まれました!

予定日より一週間遅れて、無事に、男の子を出産しました。

分娩室に入ってからは一時間ほどの「安産」でしたが、前々日の夜から陣痛に苦しめられました。

初めてのお産に、初めての陣痛。我が子を取り上げてくれた助産師さんは「朝までには生まれますよ」「次に息んだら生まれますよ」と、私に「目標」を示しながら、励ましてくれました。冷静な彼女がいたから、我が子は元気に生まれてくれたと感じています。本当にありがとうございます。

私ひとりの力では産み出せなかった命。
夫も、始めは出産に立ち会わない予定でしたが、あまりに苦しむ私を見て、結局、立ち会ってくれました。

まわりの人たちに助けられて生きていることを、改めて思い知らされた「初めての出産」でした。

どうか、我が子もたくさんの人に支えられ、そして、一人でも多くの人を助けられる、そんな男の子に育ってほしいと願います。

あ、また我が子が泣いてます。おっぱいの時間です。

「アナログ」、続いては飯田アナです!

ともに(2)

寺田 早輪子

2012/03/08

「寺田早輪子さんへ また会えてうれしかったです。」

昨年末、私の元に、かわいらしいお手紙が届きました。
これは、その中の一文です。

そのお手紙は、震災直後に、私が女川町で取材し、再度、昨年末に会いに行った小学生の女の子からのお手紙でした。

彼女は、大津波が街を襲った時、高台の学校にいて無事でしたが、それからしばらく、避難所となった学校での生活を余儀なくされました。

津波で大好きなおばあちゃんを亡くした彼女。
それでも、震災直後の取材で、力強いメッセージをこめた作文を私に読んで聞かせてくれました。
「今は深い、深い悲しみでいっぱいです。でも、校庭には無事だった樹齢100年のヒマラヤ杉があります。私もヒマラヤ杉のように、堂々とした学校を取り戻していきたいです。」

津波で破壊された街を、毎日見ていた彼女。そんな彼女から発せられたメッセージ。
大人の私の方が「しっかりしなければ!」と思わされた出会いでした。

去年12月に、再度、彼女と会った時には、何だか照れた様子で、はにかんだ顔が本当にかわいらしかった。

そんな彼女から届いたお手紙。
くわしい内容は二人の秘密ですが(^^)…、うれしい言葉がいっぱいありました。

そして…、
「またいつか会いたいです。」
そう、締めくくられていました。

未曾有の被害、混乱の中、お話を聞かせてもらっただけでもありがたいことなのに、「また会いたい」と言ってもらえたことは、取材者として、一人の人間として、とてもありがたいことです。

彼女はこの春、中学生になります。そして、私はこの春、お母さんに…。
震災で傷ついた街で、初めて取材させてもらったあの日、偶然に出会った二人は、ともに、「一歩前に進む春」を迎えます。

どんな中学生になるのかな…?楽しみです!
私の方こそ、「また、会いたいです。」

「アナログ」。続いては、金澤アナウンサーです!




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