佐藤 拓雄
2018/10/15
小3の次男が、学校からの帰り道に青虫を捕まえてきました。
女子高生の長女は少々気持ち悪がりましたが、次男は「命なんだよ!」と抵抗。
飼育箱に入れてキャベツを食べさせたところ、わずか2日後に、サナギになりました。
そういうギリギリの時期の青虫だったようです。
あたり前ですが、サナギになると、全く動かず生きているのか死んでいるのか分からないような状態です。
乾燥しすぎていないか、霧吹きでもしたほうがいいのか、止まり木がないのに大丈夫か、あれこれ悩みつつ、長女を含めた家族みんなで毎日様子を気にして見守っていました。
私と長女が「今日も変化なかったね」と確認したその翌日、次男が大声を張り上げました。
「蝶々になってる!!!!」
黒い綺麗な蝶々がそこにいました。
頭では分かっていますが、なんという生命の神秘。
小さな命は、着実に自らを成長させていたのです。
さあ、その蝶々をどうするか。
ちょっとみんなで考えて、飼育箱のふたを外して、ベランダに置き、飛び立つのを待ってみることにしました。
ところが、翌日になっても、飼育箱から出てきません。
死んでしまったのか?と心配して覗き込むと、ヒラヒラっと羽をはばたかせ、箱から出てきました。
そのまま、バタバタせわしなく羽を振りますが、飛び上がることはしません。
そうするうちに、植木鉢に自力でよじ登り、そこにしがみついたまま、じっと動かなくなりました。気温の低さや雨のせいなのか、それとも、飛び立つ準備をしているのか。
時々羽を動かすので、生きていることは分かります。
さらに2日後、次男が、学校で、砂糖水をやってみたらどうか、と聞いてきて、ペットボトルのふたに入れ与えると、植木鉢から飛び降りて今度はそのふたにしがみつき、居座っています。
私たちの心配をよそに、自分のペースで、自分の生命を生きている。
生き物ってすごいなあと、しみじみ思いました。
前後して、この秋のドラマ「僕らは奇跡でできている」を見たこともあり、
「今年は生命の神秘や尊さを感じた秋に」なりました。
蝶々は、数日後、いつの間にかいなくなってしまいました。自分のペースで飛び立ったんでしょうね。
明日は寺田さんです。