牧 広大
2016/03/04
5年前、わたしは高校を卒業し、春休み中。
震災当時は大学の部活動の合宿に参加し、静岡にいました。ゴルフ場の中を歩いているとゆらゆらと。遠く離れた土地でも揺れは大きく感じました。
夕方練習をすぐ終え、その日のうちに車で帰る予定でしたが、高速が止まり、下道で帰ることに。渋滞の中、暗い山道、峠を越え東京の自宅までおよそ8時間(普段は2時間もかからないのですが)。合宿の疲れもあり、へとへとになりながら帰ったことを今でも覚えています。その時運転して頂いた先輩には頭が上がりません。
東北の被害を知ったのは帰宅してから。テレビで暗闇の中に火が燃える姿がうつり、これは今の映像なのかと目を疑いました。映像で見たことのない光景を目の当たりにし、自分の大変さなど本当に小さいものだと感じました。
被災地に初めて足を運んだのは就職活動の時。その時初めて東北に訪れたのですが、3年たった現場を見てみようと、沿岸部に足を運びました。驚いたのが砂浜に津波で流されてきたであろう流木やゴミの数々。(※写真)3年たっても完全な復興はまだ先だと、身にしみて感じました。
5年前のあの日。私は直接はこの地震を経験していません。被災者の方々に比べれば、私の大変な思いもほんの小さなこと。
宮城県という土地で働く以上、東日本大震災についてはこれからもずっと伝えていくでしょう。経験していない私が何を伝えられるか。ただ経験していないからこそ経験した皆さんの話を真摯に受け止め、まずは自分が感じたことを伝えていければと思います。