アナ・ログ

2011年 秋

金澤 聡

2011/10/11

スポーツ界にとってはシーズン佳境の秋を迎えています。
『東北の復興の光になる』と誓ったベガルタ仙台。
手倉森監督は、垂れる稲穂をチームカラーのベガルタゴールドに例え、実りの秋にすると話しました。
震災後リーグが再開すると、強い光彩を放ち快進撃を見せました。
途中失速し光が薄れかけましたが、意地、執念で連勝。もの凄い粘り腰で「東北魂」を見せてくれています。
時間があれば被災地を訪れて、物資を届けるのはもちろん、サッカーを通じて子供たちを勇気付けていたあの時期を考えると、今年の成績は「気持ち」や「絆」が後押しして生まれているような気がしてなりません。

全員が走り、全員で攻撃して全員で守る。今季は堅い守備力を誇り、チームが迷ったら原点(守備)に帰る。
拠り所があるサッカー、ブレないサッカーで結果を残しています。
おそらくですが、技術や戦略以外に、精神的なところにも拠り所を置いて臨んでいるんだと思います。
『東北の希望の光になる』
監督、選手のコメントから必ずでる言葉。

信は万物の基をなす。
楽天野村名誉監督の言葉が、いま沁みています。

次は寺田アナウンサーです。

震災から半年

金澤 聡

2011/09/15

震災から6ヶ月が経ちました。
我が家には変化がありました。新しい家族が増えました。
あの地震をお腹の中で耐えました。
強い子になってくれることを願っています。

半年経って、自分の住んでいる周辺の景観はほぼ日常に戻りました。
ただいまだに多くの方が大変な日々を送っています。
震災後のストレスなどで、命に関わるような深刻な事態も起きています。
細分化された問題に取り組んでいかなければならないのが今後だと思います。

震災の復興なくして経済の再建なし。
原発の目に見えない不安を解消なくして、日本の信頼回復なし。

まだまだ長い道のりですが、被災地への思いが徐々に薄れていくこれからが本当の復興の道になると思います。
被災地の感心が希薄にならないよう我々もしっかりと発信しなくてはいけないと思っています。

日々の一歩が明日につながると信じて。

次は、広瀬アナウンサーです。

2011年、夏

金澤 聡

2011/09/07

今年は、公園に行っても砂場で遊んでいる子が少ない夏でした。
特に雨が降った翌日は、ほとんど誰もいませんでした。
自身も悩んだ夏でした。
息子を砂場遊びさせるかどうか。長時間、外で遊ばせていいのか。水は安全なのか。
子を持つ親なら誰でもそう思った夏ではないでしょうか。
これから未来ある人たちに、不安な宿題は残してはいけないなと切に思っています。

先日、息子と一緒に逃がしたバッタと公園で再会しました。
(『ばったり』出会ったと書こうと思いましたが、バッタだけに…笑)
息子が芝生にまぎれていたバッタを発見。それはそれは大興奮でした。
私はなかなか見つけられず、やっとカメラに収めることができました。
何気ない子供との一コマですが
来年の夏は、外での思い出をたくさん作ってあげようと思っています。
そのために自分にできること、しなければいけないことをまた改めて考えようと思います。

ちなみに、どこにバッタがいるかわかります?

次は、林アナウンサーです。

ともにII

金澤 聡

2011/08/23

取材で南三陸町に向ったのは、地震発生から2週間後だった。
峠を越え平地に出るとすぐ、がれきが点在していた。
海岸から4kmほど内陸のところまで津波が到達していた。
海に向っていくと、更地になっていた。建物がない。あるのは、むき出しの鉄骨だけだった。
気仙沼では、がれきが街にうず高く積もっていたが、南三陸町はがれきがほんとんどなかった。
強烈な引き波が、建物を沖へとさらっていったのだろう。
震災前に、何度か南三陸町を訪れたことがあった。その脳裏の映像とは、全く違っていた。どこにお店があったのか、どこに駅があったのか、どこに家があったのか全くわからなくなっていた。
取材で話を聞くたびに、胸がつまる思いだった。九死に一生を得た方がたくさんいらした。そして、犠牲になられた方も…。

高台にある志津川高校には、桜並木があった。
桜はつぼみを固くして春を待っていた。
街は一変してしまったが、花を咲かそうとしている桜をみて復興への思いを強くした。
またこの並木の下で笑顔が戻ることを願って南三陸町を後にした。

まだ復興への道は、一里塚を過ぎたあたり。
ともに長い道を歩んでいきましょう。

次は、佐藤拓雄さんです。

ともに

金澤 聡

2011/08/15

地震発生から6日後、取材のため気仙沼へ。
道中は車のヘッドライトさえも暗闇に消されそうなほどどこまでも暗く静寂に包まれていて、どこを走っているのか方向感覚を失った。
夜8時過ぎに到着。気仙沼の市街地を見渡せる高台に立ったが、ここでも方向感覚を失った。明かりがないので、街なのか、海なのか、全く分からない。ガソリンや重油の油の臭いが鼻を突く。2次火災の恐れがあったので、警戒にあたる1台の消防の赤いパトランプだけが、暗闇に明滅していた。
車中泊した翌日早朝、日の出とともにもう一度高台に向った。眼下の光景は現実かどうかの感覚を失うほどだった。
街全体が押し流されていた。がれきが3メートル以上の高さでうずたかく積もっていて、道路をふさいでいた。
線路が寸断されていた。家が川の中に横倒しになっていた。車が家の2階部分に突き刺さっていた。
大きなガスタンクが道路に転がっていた。
高台を降りて街に向った。流された車のボンネットの上に登り、がれきの上を慎重に歩きながら何とか道路らしきところに出た。津波の被害を免れた地元の建設業者が重機でがれきの撤去作業をしていた。がれきの中に行方不明者がいるかもしれないので慎重に作業を行っていると言う。そして、テレビできちんと気仙沼の現状を伝えてほしいと作業している方が話しかけてくださった。この時点では気仙沼は停電していたため、テレビが見られないという。
ライフラインが寸断され、通信も遮断。逼迫した状態が続いている中で、甚大な被害にあった地域のために自分は何ができるのか。何をしなくてはいけないのか。マスコミが、テレビが、被災地とともにできることはなにか。何を被災地から伝えるべきか。テレビの存在意義を考えさせられた。一日も早い復興を願って。


今回の震災で被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。いまだ多くの方が避難所で生活されています。
我々アナウンサーも皆様、そして、宮城、東北の復興の一助になることは何かを日々考えております。
次回のアナログも「ともに・2」と題して掲載させていただきます。

寒かった思い出

金澤 聡

2011/03/02

いよいよ球春到来!
野球にサッカーにと宮城のスポーツも開幕の春を迎えます。今シーズンはどんな戦いを見せてくれるのか、胸躍る春でもあります。
その鼓動を高鳴らせながら、先月、楽天の久米島キャンプに行ってきました。
私は、第1、第2クールを取材してきましたが、今年は、雰囲気がいいです。選手が口々に『優勝する』と話します。闘将星野監督のもと、東北を熱くする期待が否が応でも高まります。
しかし、広瀬アナも書いていましたが、この時期の久米島は寒いときは本当に寒い。日差しが出ないと、厚手のものを羽織っていないと取材も辛い。そのくらい冷えるときがあります。

今回の取材では、蛙のから揚げなるものを、「見て」きました。あまりにその姿が、蛙らしいたたずまいでしたので、「食べる」のではなく「見る」だけにしておきました。あつあつに揚がっていましたが、私は相当冷え込みました。

久米島キャンプは寒い日が多かったのですが、楽天は熱くなりそうです!楽しみです。

バーゲンセール

金澤 聡

2011/02/04

最近、パソコンに向って長時間作業すると、ズキズキと頭が痛くなる。頭痛薬を飲んで作業して、でも、またちょっとするとズキズキ…。
これは何か自分の頭の中で大きな病が潜んでいるのではと不安になり、病院で聞いてみた。
検査をしても何も瑕疵がない。
いよいよ原因不明の不治の病かと悩んでいると、『眼精疲労による頭痛』とのこと。

そういえば、実況のため、着けているコンタクトレンズの度は相当高い。それが頭痛のタネだそうな。

ということで、パソコン用のやや度の低いメガネをセールで買うことにしました。写真がそれです。
似合ってる似合っていないは僕にとって問題ではありません。そうです。痛くなるかならないかの問題です。

でも、似合ってるでしょうか…(笑)

2011 卯

金澤 聡

2010/12/24

今年も残すところあとわずかとなりました。
来年は40歳の一歩手前の39歳の年です。
 40歳までにたくさんのことを成しえなければならないと、35歳を過ぎた頃から急に考え始めまして、何となく全てが遅すぎるような気もしないではないですが…。
 来年はさらに自分自身を研鑽する年にしょうと思っています。
 世界のことをもっと知りたい!
 野球のこと、サッカーのこと、バレーのことなどなどスポーツのことをもっと深く知りたい!
 経済のこと、政治のこと、英語などなど、もっと勉強したい!
 良き父親になりたい!

 こうしてやりたいことを書き綴ると、やはり、遅きに失した感は否めないですが、人生いつからでもスタートラインにたてると自分に言い聞かせながら、2011年を歩んでいこうと思います。

 とにかく来年は宮城のスポーツが非常に楽しみな1年です。
 星野監督率いる楽天、手倉森体制で臨む2年目のベガルタJ1兆戦、89ERSの悲願の日本一!話題には事欠かない1年になりそうです。
 来年への大いなる夢を抱きながら新しい年を迎えようと思います。

 2011年もよろしくお願いいたします。

今年中にやっておきたいこと

金澤 聡

2010/11/29

今年を振り返ってみると、
年初に幾つか立てた目標達成率は50%くらいでしょうか…。

エピソード1。
2010年は国民読書年ということで、今年は、年間100冊読了を目指しました。本は自分への投資だと思っていますが、これが結構、お金がかかります、よね。はい。
あらゆる手段で安いものを買って頑張りましたが、残りおよそ30冊。いま読みかけているものが10冊くらいですが、それでも足りません。
残念ながら、これは達成が厳しいかなと。資金の工面もありますし。小遣い制ですし。
言い訳がましいですが、読書は数ではありません!そうです、良書にどれだけ出会えるか。質の問題です。
そういう意味では、たくさんいい本、勉強になる本に出会えたので、100冊以上の価値はあるのかなとひとり納得しています。

エピソード2。
日本はいわずもがなグローバルな社会で生きていかなくてはなりません。企業も会社の会話を英語にしようという動きがあるくらいです。お隣韓国では英語化が顕著に進んでいます。
ということで、今年はTOEICで高得点を目指そうと年頭に誓いました。寝る前や地下鉄の移動中にヒアリング強化、トイレの中では使えるワンプレーズ英語なるカレンダーを設置。
スマートフォンを購入し、英語アプリをダウンロードしまくるなど、あらゆる手段で英語に触れようと努めました。
しかし、これも試験すら受けていない体たらく。
英語に関しては、40歳までに体得しようと心に誓い、今年は基礎を学ぶ1年と位置づけました。年末までには、ヒアリングを継続という形で、ひとり納得しています。

来年は、どんな無茶な目標を立てようかとひとり考えています。

次は梅島アナウンサーです。

あったかエピソード

金澤 聡

2010/11/15

これからの季節、外でのスポーツ取材は厳しい。
とにかく寒い。
どんなに厚着をしても、2・3時間外気にさらされると体の芯から冷えが襲ってきます。
ですから、カイロは必需品です。
貼るタイプのものを背中のやや上部にひとつ。
かじかんでメモがとれなくならいよう、上着のポケットに指先をあたためる用にもうひとつ。
2個は必須です。これでだいぶ冷えは緩和されます。

そして、今年もいよいよ冬の取材を迎えます。
冬のコートをクローゼットに並べようとしていたとき、床への落下物がありました。
冷たくて、ガッチガチに固くなったカイロでした。
おそらく指先用のカイロがポケットの中に1年間放置されていたものです。
「去年もお世話になったなあ。今年もよろしく」 なんてキザなセリフを吐きつつ、
ガッチガチのカイロをゴミ箱に。

またカイロが必要な季節がやってきました。
カイロの温かさとスポーツの熱でホットな冬になることを期待してます。

次は原アナウンサーです。

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