堤 勇高
2020/04/22
暗いところは怖いのに、高いところやスリルのあることは大好きな子どもっていますよね。まさしく昔の私です。
小学校低学年の時などは夜、リビングから寝室のある2階に上がるとき、怖さを吹き飛ばすために毎回歌いながら階段を上っていました。一方で遊具はできるだけ高いところに上るのが好きでしたし近くを流れる川では岩から岩へ飛び移って遊んでいました。
しかしそんな堤少年も「スピード」だけは苦手でした。坂道などで自転車にスピードがついた状態がひどく怖かったのです。というのも、一度自転車で派手に転んだ経験が当時トラウマになっていました。
どのように転んだのかというと……
自転車に乗って家に帰る途中、突然雨が。
家までは「飛ばせば5分」という場所だったので、濡れたくない一心でがむしゃらに自転車をこぎ、かなりのスピードを出していました。すると普段なら引っかかるはずがない、道路に面したコンクリートの壁に左ハンドルが引っかかり、大クラッシュ。私は体ごと前方へ放り出されました。バランスを崩していたわけでもないので、本当に突然体が浮いた感覚でした。
さいわい命にかかわるようなけがはしませんでしたが、ひじや腰を打ったり、すりむいたりしてしまいました。特に腰は、ほぼダイレクトにアスファルトに打ち付けたこともあり、しばらく立ち上がれませんでした。
その時の痛みや恐怖がトラウマとなり、自転車はもちろんのこと、スキーやスノーボードをしているときも、スピードが一定以上になると体がこわばり、思わずブレーキをかけるようになっていました。
今は昔ほどの「スピード恐怖症」ではありませんが、恐怖症であるくらいが、事故防止にはちょうどいいのかもしれません。
写真は先日取材させていただいた「こだまのどら焼」本店です。
仙台市内の公立小中学校の入学式延期により、紅白餅を納品する予定だったこちらのお店も多大な影響を受けました。私が小学生の頃、紅白餅の入ったずっしりと重い箱を受け取ったとき、その特別感に胸が高鳴ったのを思い出します。
今回、そんな何気なくも印象深い一幕すら奪っていったコロナウイルス。今は1日でも早い終息を願う毎日です。
次は高橋アナウンサーです。