下山 由城
2022/03/23
自然災害は本当に突然くるのだな…と。
今月16日深夜に起きた大きな地震には実感させられました。先日まで東日本大震災11年のニュースを伝えることが多かったのですが、その数日後にこのような事態になるとは…。被害にあわれた方も多いと思います。一刻も早い復旧を願っております。
東北新幹線が脱線してしまって、完全復旧は4月20日前後になるとの発表がありました。例えばプロ野球の開幕が近づいていますが、選手たちの移動は困りそうです。先日まで東京でオープン戦が行われていましたが、バスと飛行機に分かれて仙台に戻ることになったと聞きました。地震による影響はしばらく続きそうです。こういうときだからこそ、自分にできることをしっかりと考えるタイミングにしたいと思います。
話は変わりますが、先日「古酒」を同期入社の仲間からもらいました。
栃木県の酒蔵のもので、洞窟で長期熟成させたとのこと。『秘蔵弐拾年以上』とラベルに書いていますので、つまり少なくとも20年は寝かせていたということでしょうか。添付されていた冊子を読んでみると…洞窟は第二次世界大戦末期の昭和19年(1944年)から昭和20年にかけて造られた地下工場の跡地。戦車を作る計画だったものが、工事が遅れ、まったく未使用のまま放置されていたもの酒蔵が再利用することにしたのだそうです。洞窟内は太陽の光がまったく入らず、外気温の影響を受けにくい。そのため年間を通じて10℃程度で、変化も緩やかなことから、貯蔵熟成する上で理想的な環境になるのだとか。
栃木県で20年以上の古酒というと、東日本大震災の影響は何かしら受けているのではないか…と思ったのですが、冊子に書いてありました。震度6弱の地震が起き、その後もしばらく大きな余震があったので洞窟に入れず、ある程度の熟成酒が壊れていることは覚悟していたようですが、まったくの無傷だったとのこと。
洞窟エリアの地層は、那須鳥山地方に見られる中川層群と呼ばれているもので、はるか昔の火山噴火によって形成された凝灰質砂岩を中心にできているそうです。学会でも土木遺産に認められるほど完全性が高く、大きな地震でもまったく崩れることはなかったそうです。2㎞ほど離れた対面する山では、地滑りによる事故も発生したそうなので、洞窟がどれだけ頑丈だったかがわかります。
思い返してみればつい最近でも大きな地震や豪雨によって、酒蔵が流されたり、瓶が倒れて割れてしまったりなどの被害で出たニュースを何度も目にしました。宮城の酒蔵のエピソードも調べればたくさん出てきます。自然災害によって大きな痛手を受けたなかでも、それを乗り越えようと作り手の方々が奮闘したストーリーを知るだけでも、お酒の見方が少し変わる気がします。
このお酒は、しっかりと味わっていただきます。
次は飯田菜奈アナウンサーです!