佐藤 拓雄
2022/12/30
今年も、全局横断、思い出した順、思いつくまま、ドラマで一年を振り返ります。
あくまで個人の感想です。(基本的に敬称略)
「エルピスー希望、あるいは災いー」
私の中では、今年の優勝です。別に何かのアワードではないです。
関西テレビの佐野亜裕美プロデューサーが長年温めてきた企画だそうですが、流石の一言。
俳優陣も皆よかったですが、私のお気に入りは岡部たかしが演じた村井ですね。
ただ、長澤まさみや眞栄田郷敦の独白的ポエトリーなナレーションは、どういうわけか頭に入ってこないことが多かったです(笑)
11月に関西テレビへ出張したら、玄関前が【写真】のようになっていて、思わず一枚。
「親愛なる僕へ殺意をこめて」
第1話の残虐シーンでドン引きした人は多いでしょうね。
私は、真相が気になったので見続けましたが、門脇麦と遠藤憲一にフラグが立ちすぎていて、真犯人についての意外性はありませんでした。
「監察医朝顔2022スペシャル」
間違いない安定感。今回も泣かされました。
ただ、シリーズの頃からずっと思っているのですが、日常生活を丁寧に丁寧に描く割に、ドラマの中の時間感覚にちょっとリアリティがないのが気になってしまいます。監察医の仕事を一日終えて帰宅して、それでもまだ明るくて、掃除機かけたり、ゆっくり夕食の準備したりできないでしょ!というような・・・ケチをつけているわけではないのですよ、決して。
「マイファミリー」
毎回、携帯電話の独特な呼び出し音がしばらく頭から離れませんでした。
最終回、なんでこんな場面でサンドウィッチを食べるんだろ?と思っていたのですが、ネタというか暗示というか、そういうものだったということでいいんですよね?
「今度生まれたら」
内館牧子の「老後小説」シリーズで、自分の近未来のようで身につまされるところもありつつ、まさかの展開に驚いた。こんな老後にならないようにしなければ(苦笑)
「真犯人フラグ」
去年10月からの2クールドラマ。なんともおぞましい結末でした。
「ノンレムの窓」
バカリズム原案・脚本。らしさ全開。このドラマによれば、私は「アナウンサー」ではなく、「ただ情報を言う人」です(爆笑)
過去のドラマで観ていなかったものも観ました。
山田太一脚本のものを4本。
「五年目のひとり」(2016年)、「時は立ちどまらない」(2014年)、「よその歌わたしの唄」(2013年)、「星ひとつの夜」(2007年)。
山田太一に傾倒しているくせに、まだこれだけ観ていないものがあったことに、自分は何をやっていたのかと残念な気持ちにもなりましたが、どれもじんわりと心に沁みるドラマでした。本当に、人の心の機微を描くのが上手い。
もう90歳近い山田さん。おそらく「五年目のひとり」以降、新たな脚本はないはずです。もっともっと山田作品を観たいのですが。
そして今年は、Netflixにも手を出しました。
と言っても、それほど観たわけではありませんが、そのうちの「イカゲーム」。最後まで観たし、つまらないわけではなかったのですが、ストーリーや仕掛けは、「ライアーゲーム」+「カイジ」で、既視感ありあり。どこが新しいのか??と思いました。そして、相変わらず、韓国の俳優の顔を覚えられない現象が(苦笑)
また、今年は、途中でやめてしまったドラマが多い一年でした。そのうちのいくつかを挙げておきます。
「ミステリと言う勿れ」 斬新でしたが、4、5回で飽きてしまいました・・・
「元彼の遺言状」 今思い出そうとしたら、「ミステリ」と記憶がごちゃ混ぜになってしまいました・・・
「競争の番人」 公取委という設定が微妙で、どうもストーリーの推進力を弱めているように感じてしまいました。
「初恋の悪魔」 最初は「新しい!」と思いましたが、いつの間にか観なくなってしまいました。
「silent」 第1回で挫折。オジさんには共感ポイントがありませんでした。
・・・失礼なことを書き連ねてきました。
それぞれのドラマの制作者の皆様、ファンの皆様には申し訳ないですが、あくまで個人の感想ですので、ご容赦ください。
そして、来年も、よいドラマ・面白いドラマに出会えますように。
まず1月クールは、月9「女神の教室」に期待しています。
さて、今年も、当「アナ・ログ」をお読みいただきありがとうございました。
年内の更新はきょうまでです。年明けは、仕事始の1月4日から再開予定です。
来年も、「アナ・ログ」、そして仙台放送アナウンス部を、どうぞよろしくお願いいたします。
末筆ながら、皆様、よいお年をお迎えください。